うるさい日本の私

本を読みながら音楽を聴くことができない。音楽がかかっていると耳を傾けてしまうので活字がつるつると目を滑って意味が取れないのだ。歌詞がある歌は特にいけない。何と言っているのか一生懸命聴いてしまう。すると眼前の活字がただの入り組んだ模様に見える。両方いっぺんに処理できへんのかいな情けない。(こういう人に自動車を運転させてはいけないと思う。危ない。絶対に事故る。免許持ってないからしないけど。)
困るのは本屋さんに行った時である。ほとんどの店で有線放送がかかっている。それも天井が高い店舗で、ほどほどの音量ならまだ耐えられる。ところが近所の大きな新刊書店はCDショップも併設しているので大音量である。立ち読みしても頭に入らないこと夥しい。みんなようこんな喧しいところで本が読めんなァと思う。Bookoffも結構うるさい。BGMは他所と変わらないがお店の人のマイク放送と清水さんのアナウンスが耳につく。そないにやいやい、言いなはんな。

こどもの頃近所の商店街にあった石川書店は有線もかけていなかった。レジの奥の小さいラジオからAM放送が流れていた。それはあくまで石川のおっちゃんの無聊を慰めるためだけの音であり、お客さんの邪魔にならない程度の音量だった。三十年前の話である。今でも、昔ながらの古本屋さんに立ち寄った時、お店の奥でラジオが聴こえるととてもなつかしい気持ちになる。

例外をひとつだけ。Village/Vanguardはうるさくても好きだ。
何故かと言うとわたしはつい最近までここが本屋だと知らなかったからだ。
by konohana-bunko | 2005-03-05 14:50 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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