「お母さん、水入ってへんっ!」

燈花会に行った話のつづき。18時半に奈良駅を出て、東向商店街へ。年々、浴衣の人が増えている印象。北円堂の前を通って、五重塔。ボランティアの人たちが、ろうそくを入れるカップを並べている。親子参加のボランティアさんも。小学校1年生くらいの男の子が、ろうそくがいっぱい入った笊を抱えて来る。花のかたちのろうそくを一個一個、水の入ったカップに落とし込む。順番に進んでゆくと、カップがひとつ倒れている。男の子はカップを立て直す。立てたカップにろうそくを入れようとして、目を丸くして、「あっ!」とびっくり、
「お母さん、水入ってへんっ!お母さん!」
と叫びながら走っていってしまった。
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例年は三重塔の下あたりで火が点るのを待つのだが、毎年同じ絵ばかりもどうかということで、五重塔から東へ歩いてみる。浅茅が原まで来たら、19時5分前になった。
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赤いシャツのお兄さん(運営の係の人)に、「じゃあ、お願いします」と声を掛けられたボランティアさんたちが、チャッカマンを手に散らばってゆく。薄曇り、日は沈んでいる。空はまだ少し明るいが、木々は黒く影になっている。そこに、ろうそくの炎がぽつぽつと点き始める。淡い鴇色のひかり。わたしは燈花会の、この瞬間が好きだ。
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「自分でするう~」
「こうやで」
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Commented by shizu-chiru at 2009-08-18 00:09
このはなさん、こんばんは。

この燈花会が始まった頃にはもう大学も卒業してしまっており、
以来一度も目にしたことのない行事の一つになっています。
光のアートが出来上がるまでの、特に子供たちの動きが見えるようで
ほほえましくなってしまいました。
一度は行かなくっちゃ~!
Commented by konohana-bunko at 2009-08-18 18:44
shizu-chiruさま はい、ぜひ泊まりがけで、ご家族でいらして下さい。いつか、ちりんちゃんのところで、一緒にお話できるといいですね。
by konohana-bunko | 2009-08-16 22:45 | 日乗 | Comments(2)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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