読書の記録 神無月

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『静かな生活』  大江健三郎  講談社
『こぶたのまーち』  こどものとも159号  むらやまけいこ さく ほりうちせいいち え  福音館書店
『猫はどこ?』  林丈二  講談社文庫
『パンダまんが』  アランジ・アロンゾ  ベネッセ
『塚本邦雄の青春』  楠見朋彦  ウエッジ文庫
『國語精粋記』  塚本邦雄  装幀:政田岑生  講談社
『百年目の青空』  宮沢章夫  マガジンハウス
『隠者はめぐる』  富岡多恵子  岩波書店

ちょっと少なめ。

大江健三郎は、たまに読んでしまう。自分でも好きなのか嫌いなのかよくわからない。自分の中で一番面白かったのは『洪水はわが魂に及び』。
小説の中で、いつも、弱い者がむごたらしい目に遭う。(あんまり読後感が辛かったので『人生の親戚』なんてどんな話だったかも忘れてしまった。)そのむごたらしさの隙間から、人間の聖性みたいなのとか、生きる希望みたいなのの光が差して来る。だから、ひどいなあ、むごいなあと思いながら最後まで読んでしまう。で、疲れる。この人の、ヘンな文章やしね。ある意味、悪文やんね。
『静かな生活』は、小説家のこどもたちを中心とした家族の物語。傷つきやすいものが、自分の身を守りつつ、家族で支え合い、他人になるべく迷惑をかけないよう、しかし自分を殺すことなく、それぞれの魂の仕事を少しずつ果たしていく。そんな静かな生活を送りたいという願いの、何と叶いがたいことか。この本の読後感もやはり重い。おまけにこのお父さん、何となく腹立つ。わたしが腹立ててもしゃあないけど。

『塚本邦雄の青春』はとてもいい本だった。内容も、書きぶりも。本当に伝えたいことは、こういうふうに書いて、静かに差し出すものなんだよ、と教えられた気持ちになった。楠見さん書いて下さってありがとうございます。
by konohana-bunko | 2009-11-03 08:56 | 読書雑感 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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