読書の記録 睦月

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「弦 GEN」 No.9 2009年秋号 弦短歌会
『窓のある書店から』  柳美里  角川春樹事務所
『にゃーこちゃん』(絵本)  高橋和枝  ブロンズ新社
「大阪北船場スタイル No.1」  エイムック1235  枻出版社
『くるねこ丼』  くるねこ大和  エンターブレイン
『まこという名の不思議な猫』  前田敬子 岡優太郎  マーブルトロン
「Hanako WEST」 2010.2 永久保存版  マガジンハウス
「L magazine」No.407 2009.2  ベスト・オブ・エルマガジン 泣いても、笑っても、最終号。  京阪神エルマガジン社
『愛蘭土紀行 Ⅰ・Ⅱ』  司馬遼太郎  朝日文庫
『日本民話 ねずみじょうど』(絵本)  岩瀬文子文  田島征三絵  フェリシモ出版
「目の眼」2010.2  里文出版
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絵のある本ばかり読んでいた。
今回読んだ『ねずみじょうど』は、おばあさんたちが主人公だった。おにぎりを追ってねずみの世界に行った後の話の流れは、
・よいおばあさんは、猫の鳴き真似をする。ねずみが逃げ散った後、置き去りにされた金の臼と杵を持って帰る。
・悪いおばあさんも、猫の鳴き真似をする。するとねずみらが「この間臼と杵を盗んだのはお前か!」と一斉に飛びかかり、臼と杵でおばあさんを搗き殺す。
というバージョン。こういうのもありなんだな、と思う。
幼稚園の時に読んだ絵本では、おじいさんが主人公だった。終盤、悪いおじいさんが地底のねずみの国で「にゃあお」と猫の鳴き真似をすると、ねずみは消え周囲は闇となり、おじいさんはついにそこから出られませんでした、おしまい、というもの。5歳のわたしは、「おむすびころりん」という牧歌的なタイトルとのギャップに震撼した。「暗くて狭いところに閉じ込められて死ぬ」なんて!絵の中央に苦しげにうずくまる悪いおじいさんと、それを取り囲むように黒で塗りつぶしたページを思い出すと、今でも心底おそろしい。
この「おむすびころりん」と「宇宙船ペペペペラン」は、今でも自分の中の「こわい本ランキング」に入りっぱなしである。
by konohana-bunko | 2010-01-31 22:16 | 読書雑感

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり