『どんたく』  竹久夢二

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『どんたく』 竹久夢二 中公文庫より、以下引用。

断章

1

ドンタクがきたとてなんになろ
子供は芝居へゆくでなし
馬にのろにも馬はなし
しんからこの世がつまらない。

2

おうちに屋根がなかつたら
いつも月夜でうれしかろ。
あの門番が死んだなら
あの柿とつてたべよもの。
世界に時計がなかつたら
さみしい夜はこまいもの。

3

もしも地球が金平糖で
海がインクで山の木が
飴と香桂であつたなら
なにをのんだらいいだろう。
学校の先生もしらなんだ
国王様もしらなんだ。

4

この紅茸のうつくしさ。
子供がたべて毒なもの
なぜ神様はつくつたろ。
毒なものならなんでまあ
こんなにきれいにつくつたろ。
by konohana-bunko | 2010-08-19 21:16 | 読書雑感 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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