銭湯

いつも夜行く銭湯に、日のあるうちに行くと、天井近い窓から浴室に日が差して、普段と違う場所に来てしまったような気がした。明るい湯船も湯も、浸かっているひとたちの肌の色も、いつもよりゆたかそうに見えた。湯気で曇る硝子越しに、坪庭の棕櫚竹や、敷石の那智黒が湿っているのを眺めた。
by konohana-bunko | 2011-06-10 10:25 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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