敗荷

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雲間から日が差すと、小さな蓮池に空の色が映る。冬田の中の蓮池は、地面に嵌めこまれた一枚の窓だ。これほどアナーキーで、ものすさまじく、清浄な窓はない。暗く澄んだ水から枯れた茎が突き出し、焼け跡の鉄骨のように折れ曲がり、また水没してゆく。その影は、誰にも読めない楔形文字を描いている。
by konohana-bunko | 2011-12-26 18:55 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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