合歓の木

梅雨曇の午後。電車は平端駅にさしかかる。車窓に広がるのは草刈りの済んだ堤、青草が再び伸び始めた傾斜のただ中に、一本の木が見える。灰色の空に向かって花を咲かせている、合歓の木。あの木に心をつないで、置き去りにしたい。散歩の途中で草臥れた犬みたいに。そう思う間に、電車は佐保川を通過。
by konohana-bunko | 2012-07-20 13:47 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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