椋鳥と猫

椋鳥に生まれ変わることおそらく三回目の幼い椋鳥が、隣家の庭に舞い降りた。花壇の土を啄み啄み、ちまちました足どりでうちの方へ近づいて来る。猫に生まれ変わること三回目のうちの猫がテラスからその動きをじっと見つめているのにも気付かず、椋鳥はフェンスの下を潜り、庭のこちら側に入って来ようとした。フェンスの真下ではじめて鳥と猫の目が合い、椋鳥は「きょえ~ッ」と奇声を発して大慌てで飛び去ってしまった。猫はどうしたかというと、こちらはこちらで、鳥に飛びかかるどころか、パニックを起こした鳥の声と動きに仰天し「きゃっ」と一声悲鳴を発して家の中に逃げ込んでしまった。没法子!
by konohana-bunko | 2012-06-25 13:58 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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