奈良漬な一日

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興福寺南円堂へお参り。
□道みち鹿の写真を少し撮る。今の時期は夏毛に換わり、背の斑点がくっきりしてきれいだ。雄は角がどんどん伸びてきている。カメラを向けたら、鹿が顔をしかめた。ヘンな写真が撮れた。このサービス精神旺盛な雄鹿を川谷拓三と呼ぶことにする。
奈良国立博物館の特別陳列「宿院仏師-戦国時代の奈良仏師-」を見る。彩色を施していないものが多く、木目がうつくしい。平明で、さっぱりとした造形。はげしく驚いたり感動したりしない代わりに、いくら眺めていても疲れなかった。
本館の平常展示では、唐招提寺の薬師如来立像を初めて見る。唐招提寺の薬師如来像は、この大きさで乾漆像だということが信じがたい。薬師如来像でこの迫力だから、盧舎那仏像を見たらどんな気持ちになるだろう。楽しみなような不安なような。また秋篠寺の梵天・救脱菩薩の立像(伎芸天と同時期のもの)もあった。後姿がいい。あとは興福寺の十大弟子、八部衆緊那羅像。
元興寺へお参り。波斯菊(ハルシャギク)が満開。(写真上)
□一旦猿沢池まで戻り、今御門通りを南へ、オリヅル社(6/2日記参照)を探す。どんどん歩いて奈良町物語館の辻に突き当たった。明らかに行き過ぎ。土曜日とあって散策の人が多い。奈良町資料館もいっぱい。引き返し、いくつか辻を覗いて、ようやくオリヅル社の看板発見。
古書くらしかの古本市 at オリヅル社におじゃまする。民家がアンティークきもののお店とカフェになっている。二階の一室に本が並べてあり、本好きな人のおうちに遊びに来たような気分になる。運命の一冊と出会う場、というよりは、並んだり積み重なったりしている本から立ち上がる空気を読むのが気持ちいい場だった。(写真下)
以上、6月4日(土)の備忘録。奈良県民の奈良漬けな一日。
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by konohana-bunko | 2005-06-05 10:37 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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