さらさらに ―近詠四首

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短夜に裂きて散らせる文反故雨に褪せゆく八重の梔子

野を風は吹き渡りきて蒲の穂のほつれそめたる絮光らしむ

無蓋貨車軋みつつ遠ざかりけり星の霜置く夜の末枯野

塩壺につぎたす塩のさらさらに思はぬ思ひは風のさざなみ

(ルビ:文反故 ふみほうぐ/絮 わた/思ひ もひ) 
by konohana-bunko | 2005-11-12 10:01 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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