玉突き読書
2005年 11月 18日
『添寝の悪夢 午睡の夢』の中に、宮沢賢治の『貝の火』に触れた文があった。未読だったので青空文庫で読んでみる。うーん、これはまた何とも言えず重い童話…。貝の火の描写が非常に美しい。以前図書館で借りて読んだ『ジャータカ・マーラー 本生談の花鬘』(干潟竜祥/講談社/1990)のことを思い出す。釈迦の過去生の妃が愛でる紅蓮華青蓮華、また釈迦の前身である神々しい鹿。宮沢賢治の描く貝の火は、それらのめくるめく表現と同じ光を放っているように感じた。
2005年 11月 18日
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