小さくて、かわいくないようでかわいい

c0073633_10204337.jpg

どこにでも咲いているオオイヌノフグリ。小さくて、かわいくないようでかわいい花。写真に撮るにはむずかしい。

25日(土)、大阪中之島の国立国際美術館へ。プーシキン美術館展。今年に入ってすぐ、近鉄の駅でチラシを見て以来、行きたい行きたいと思いながらこんな時期になってしまった。間に合ってよかった。(4月2日まで。)

数日前、美術学校卒のYちゃんから電話があった時、この美術館展の話をした。
わたし「プーシキン美術館展ていうのん見にいきたいねん」
Yちゃん「へえ。どんな絵、来んの」
「モネやろ、ルノワールやろ、ゴーギャンとか、マティスとか、ピカソ、セザンヌ…」
「ごめん。今言うてた中で観たいナと思うのん、ないわ」
さよか。て、あのなぁ。そんな言い方せんでもええやろ。
中学からの友達というのは遠慮がなさすぎる。

国立国際美術館に行くのははじめて。地上には、ガラスとステンレスのオブジェ風の入口があるだけ。建物は地下で、展示は地下3階にある。通路も広く、ソファがたくさんある。光も過不足のない感じで、ゆとりのある美術館だなあという印象。

今回の展示は「フランス印象派の松花堂弁当」と言った趣。モネ、ルノワール、ゴーギャン、マティス、ピカソ、アンリ・ルソー、マネ、ロートレック、セザンヌと、こうして書けばそのまま美術の教科書の目次である。土曜日だから人も多い。それでも何とか、ある絵は人の頭越しに、またある絵は無理やり前に出ていって納得がいくまで眺めてきた。

期待していた割に驚かなかったのはルノワールの「黒い服の娘たち」。家に飾りたいなあと思ったのはマルケという人の「オンフルール港」。
一番よかったのはやはりマティスの「金魚」。思っていたよりずっと大きな絵だった。描き方はよく言えば軽快、悪く言えば「えいやっ」といった感じだが、その筆づかいや色のあちこちから、描いている人の生き生きした気持ちが声になって聴こえるような気がする。
生きてるって何て楽しい。
世界って、こんなにうつくしいよ。という声が。

美術展を観た直後はどうも気宇壮大になるようで、ミュージアムショップでは衝動買いを抑えるのに難儀した。(去年の8月、歴史博物館に行った時も全然関係ないものを買ってしまっている。)マティスの画集、ピカソのポストカード本、マトリョーシカ…とさんざん目移りした挙句、絵葉書5枚と木の人形を買う。
c0073633_215644.jpg

名前はチェブラーシカ。ロシア語で「ばったり倒れ屋さん」の意とか。何かこういう、小さくて、あんまりかわいくないようでかわいいものにはヨワいのだ。
by konohana-bunko | 2006-03-25 21:56 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
プロフィールを見る
画像一覧