『数学100の問題』  数学セミナー増刊1984

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5秒でわかるわたしの数学史。分数の割り算あたりから雲行きが怪しくなり、中学の関数で完全につまづき、数Ⅱの授業であまりにトンチキな解を黒板に書いたために先生に額の熱を確かめられた。かくて数学は苦い味でありもちろん今でも好きではない。が、今はできてもできなくても何かから脅かされることはないので、ほんの少しこころに余裕を持ってこんなタイトルの本をぱらぱら眺めることができるのである。60歳になったらわたしも公文式で算数のA教材からやってみようかしらん。

『数学100の問題』、副題は「数学史を彩る発見と挑戦のドラマ」。目次に並んでいることばが面白い。

源氏香
遺題継承
お化け煙突
須弥山図式とシヴァ神姿態
生態系の諸問題

へえ、こんな数学の問題もあるんだ、と、感心しながら読む。抜き出しやすいところを引用してみる。(表記に適宜変更あり。)

【河渡りの問題】
オオカミとヤギを連れ、キャベツのかごを持った男が、河を舟で渡ろうと思った。しかし、舟が小さくて男のほかにどれか一つしか積むことができない。ところで、男がいないとオオカミはヤギを食うし、ヤギはキャベツを食べてしまう。どうしたら無事に河を渡ることができるだろうか。

【継子だて】
子供を30人持った母親がいたが、子のうち15人は実子、15人は継子(先妻の子)だった。ある日、母親はこの子らを円形に並ばせて、10番目、10番目に当たる者を除いていって、一番最後に残った者にこの家を継がせると言った。いざ数えてみると、継子ばかり除かれていって、最後の1人も除かれることになった。そこでその子は、「これではあまりに不公平です。これ以後はわたしから数え始めて下さい」と言った。言い分がもっともなので、母も止むなくその通りにすると、今度は実子ばかり除かれて、最後にその継子が残ったという。

【サム・ロイドのサーカスの問題】
これは鶴亀算と似て非なる問題であり、筆者が子供の頃めんくらったものである。趣旨はサーカスの動物を求める問題であって、頭の総数と足の総数とが与えられている。挿図に現れている動物を既知として引いてゆくと、最後に頭が3つ、足が2本という怪奇な動物が残ってしまった。いくら計算し直しても誤りない。これで大いに悩んだ。
その答えは蛇使いと2匹の蛇だった!もっともこうなると、これはもはや"数学の問題"ではなさそうだ。

読んだのは説明の文章のところだけで、式のところはもちろん皆目わからない。わからなくても、こういう無駄のない(例えばロゲルギストのような)文章というのは読んでいて気持ちがよかった。
Commented by KawazuKiyoshi at 2006-04-06 14:41
詩と音楽と数学は宇宙のハーモニー。
Commented by konohana-bunko at 2006-04-07 21:25
多様な生命が互いに影響しあいながら生きているということも、宇宙の調和に加えてもいいか、とわたしは思います。(^^)
by konohana-bunko | 2006-03-30 22:00 | 読書雑感 | Comments(2)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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