橘曙覧メモ(7)

『曙覧の研究』 折口信夫 高遠書房 (1934)より

以下引用。

人の、刀くれけるとき

抜くからに 身をさむくする秋の霜 こころにしみて うれしかりけり

【迢】今度も同人の方々のを読むにつけて、も一度この歌を見て驚いたのは、「心にしみてうれしかりけり」の句のあつたことだ。故人赤彦の

隣室に書よむ子らの声きけば心にしみて生きたかりけり

に感動したことを更に思ひ出す。曙覧に既にそれがあつて、赤彦を刺戟して居たのである。(p15-19)

引用終わり。【迢】は釈迢空=折口信夫のこと。『曙覧の研究』は、座談会形式で行った曙覧の歌の批評がまとめられている。折口信夫はこの本の中で、曙覧について「形よりも心、歌柄より人柄」(p295)とも発言している。
by konohana-bunko | 2006-06-21 13:10 | 空中底辺 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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