『青空の方法』 宮沢章夫

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半年ほど前にVillage Vanguardで購入。いかんいかん定価で買っているではないか。
電車の中で読んでいて、「ぐふっ」と笑ってしまって恥ずかしかった、というのは中島らも以来なのだが、宮沢章夫はらもさんみたいに破綻してなくて、ずっとちゃんとした(!)人なのだろうと思う。わたしはどちらもそれぞれに好き。以下引用。

《「子供が生まれる。カメラが欲しい」
写すんだ。生まれた子供を写す。笑ったといっては写し、泣いたといっては写し、ひっくり返ったといっては写しと、忙しくてしょうがない。あの情熱はいったいなんだ。だが、ほんとうに知らなくてはいけないのは、「親ばか欲」や、シャッターを押しまくる「わけのわからない情熱」のことではない。こうしたカメラやビデオカメラとはいったいなにかという問題である。私はそれらをこうまとめたい。
「親ばかマシン」
撮影した写真をコンピューターに取り込み、カラープリンターで葉書にするとすれば、コンピューターもプリンターもすべてが「親ばかマシン」だ。葉書には子供の写真。そして言葉が添えられている。
「三歳になりまちた」
そんなことを三歳の子供が言うものか。
さらに重要なのは、それらがときとして、「親ばかマシン」にとどまらず、もっとべつの装置へ姿を変える不気味さだろう。
「猫ばかマシン」
文字通り猫を写すのである。猫を写真に撮る。一人で楽しむのならまだいい。人に見せ、そしてきっとこう口にする。
「うちの猫だにゃ」》
(p20「ばかマシン」より)
Commented by tin_box at 2007-08-17 06:36
あは、私のはマルチバカマシンです。
Commented by 100hon at 2007-08-17 15:24 x
うちにも、親ばかマシン使いと猫ばかマシン使いがいます。同一人物です。そして宮沢章夫読者で『青空の方法』も持っていたはず。わたしは読んだことないんで、こんど借りて読みます(電車ではなく、おうちで)
Commented by konohana-bunko at 2007-08-20 15:07
tin_boxさま マルチばかマシン(゚∀゚)わたしもばかばか撮ってマルチを目指します!

100honさま ばかマシン仲間がいらっしゃいましたか。うれしいです。宮沢章夫、ぜひ電車でお読み下さい。笑ろたらあかんところでこらえながら読めば可笑しさ3割増です。
by konohana-bunko | 2007-08-16 22:17 | 読書雑感 | Comments(3)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


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