『超合法建築図鑑』にハマる

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『超合法建築図鑑』  吉村靖孝編著 彰国社

(あ、この本、逆)と思ったのは、カバーと帯。普通ならカバーに写真、帯が無地かなと思うのだが、これは無地のショッキングピンクのカバーに、全面に写真がデザインされた幅広の帯がかかっている。

実際に街に存在する、どこか奇妙な建物と、その建物の解説文が見開きになった図鑑。解説には、不思議なかたちのこれらの建物が、どのように(建築関係の法律・法令に)合法的なのかが書かれている。
例えば、高層階部分が斜めにそぎ落とされたかたちになっているビルやマンションを、折々見る。今までどうして斜めになっているのか考えたこともなかった。これは通称「道路斜線」というもので、道路と道路の反対側の地面への光と風を確保するため、一定の角度で高さを制限されるのだという。
他にも、北側斜線とか、日影制限とか、セットバックとか、建築関係の人なら誰でも知っているようなことなのだろうけれど、わたしは全然知らないいろんなしばりがあり、建物はそのしばりの中で形を決められていくのだ。
あちこちの角を気まぐれに切って食べたショートケーキのようなビル、どこを抜いても崩れるジェンガのようなビル。どれもしばりを守って、許す限り目一杯のものを建てようとしたがために、ちょっと妙な格好になってしまったのだとも言える。

崖の角度は土質によって違うこと、駅のプラットフォームは建築物ではないので、道路(高架)の上や川(橋)の上に作ってもいいこと。東京の高速道路の周囲には、運転中の安全を確保するため、広告の制限があるのに、阪神高速には制限がないこと。保育園の建物に備え付けられる、避難階段ならぬ避難すべり台。どこかで見たことあるような、でも意識して見ていなかったものが、いろいろ。
こんなん読んでたら、街を歩きたくなってくるよなァ。
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by konohana-bunko | 2007-10-08 22:53 | 読書雑感 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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