曇天の花 唐招提寺

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過日。薬師寺のあと、唐招提寺へ。金堂の大修理工事、足場の解体中で、重機のうなり、金属音のひびく中の吟行。そんな中でも、境内を歩いていると、だんだん音を忘れて、目が和みはじめる。菖蒲の紫。楓若葉。築地塀沿いの羊歯や石蕗。それに、苔の上に散った竹の葉だとか。なかなか、すぐに句にはならないけれど。
うれしかったのは、「瓊花」と出会えたこと。鑑真和上のふるさと、揚州から請来した花との由。八つの大きな花が、小さな花を囲んで咲く。
淡い匂いがした。

花も人も、一期一会かもしれない。



宿題   辻征夫

すぐにしなければいけなかったのに
あそびほうけてときだけがこんなにたってしまった
いまならたやすくできてあしたのあさには
はいできましたとさしだすことができるのに
せんせいはせんねんとしおいてなくなってしまわれて
もうわたくしのしゅくだいをみてはくださらない
わかきひに ただいちど
あそんでいるわたくしのあたまにてをおいて
げんきがいいなとほほえんでくださったばっかりに
わたくしはいっしょうをゆめのようにすごしてしまった

(『詩の話をしよう』 辻征夫著/聞き手 山本かずこ ミッドナイト・プレス 2003 より)
Commented by アゲハ at 2008-05-17 10:03 x
世の中にはなんて沢山の花があるんでしょう。
未知の花たちにこの先どれだけ出会えるか.....。

からびとのえにもなつかしやまとべに 
         あえかにかをるはなのゆかしき
Commented by konohana-bunko at 2008-05-20 21:54
ありがとうございます。
by konohana-bunko | 2008-05-14 21:50 | Comments(2)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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