カテゴリ:古本屋さん開業記( 77 )

古本の記憶

c0073633_1552013.jpg
古本に引かれた鉛筆の傍線に消しゴムをかけながら、一冊の本が持っている記憶について考える。この本に蓄積されているのは、線を引きながら読んだ前の持ち主の記憶だけではない。さかのぼれば、記憶は著者が原稿を書くところから始まっている。そこから、出版社や編集者、デザイナーの記憶、モノとしての紙の記憶が合流し、印刷屋さん、製本屋さん、書店と、旅をしてきた記憶が重ねられる。配本されたての新刊で買ったとしても、その本の目に見えないページには既にたくさんの記憶が書き込まれている。同一タイトルの本でも記憶はそれぞれ違うだろう、ある一冊はAmazonの倉庫で箱詰めされたことを覚えていて、また別の一冊は駅前の本屋で嗅いだ雨の匂いを覚えているかもしれない。誰かに買われ、読まれる過程で、記憶はもっともっと重なってゆく。古本であれば、なおさら。
本の文字を読むことはできても、本の記憶をひもとくことはできない。ただ何となく、手に持った時に感じるような気がするだけだ。わたしは個人的な遊びの一つとして、この記憶を「感じる」ことを楽しむ。人懐っこい本もあれば、重くて妙に冷たい本もある。あまりによそよそしい顔をしている本は、手を当ててあたためてやることもある。いい思い出を持っているのなら、それを抱えたまま売れていってもいいけれど、そうでないのなら記憶を少しでもニュートラルにしてやりたいと思う。汚れを拭いたり書き込みを消したりするのと同様に、少しでも過去から自由に、身軽にしてやりたいと思う。そして、次の誰かの手許で、この世に本と生まれ出た役目を少しでも長く果たしてほしいと思う。
by konohana-bunko | 2013-03-12 15:52 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

ちびちび出品中

c0073633_21112931.jpg
『ヰタ マキニカリスⅡ』 稲垣足穂 河出文庫 500円
『友だちは無駄である』 佐野洋子 ちくま文庫 300円
『雑踏の社会学』 川本三郎 ちくま文庫 500円
『回想のモンゴル』 梅棹忠夫 中公文庫 300円
『悪魔礼拝』 種村季弘 河出文庫 1,000円
『枯木灘』 中上健次 河出文庫 300円

Yahoo!オークションに本日出品。



写真は伊勢市駅前にて。木造三階建て。夢に出て来そう。
by konohana-bunko | 2012-05-07 21:13 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

真冬の奈良を歩く sanpo

15日(水)午後、久し振りに奈良へ。フルコトさんへ古本の納品に。お店に直に伺うのは2回目。雨が止んでくれて助かる。
バスで手貝町まで。バスの窓から見えた、モルタルにタイル張りの屋号。
c0073633_18573236.jpg
c0073633_1858529.jpg
お店があるのはこの写真の左奥方向。右側に東大寺転害門、その向こうに黒く焦げた若草山が見える。路地を入ると
c0073633_18595669.jpg
c0073633_190993.jpg
c0073633_1901624.jpg
猫氏に誰何され
c0073633_1905036.jpg
歓待される。
手前には koharu cafe さん。
c0073633_19262763.jpg
フルコトさんでは古事記フェア絶賛開催中。
c0073633_193528.jpg
納品後、駅前に戻り、南円堂にお参り、猿沢池に降りてみる。真冬の平日、誰もぶらぶらしていない。ご近所の主婦が買い物袋を下げて通り過ぎる程度。池には魚も見えず、池の真ん中に五位鷺が一羽すくまっているだけ。素の奈良だなと思う。素の奈良はええなと思う。でも自分も寒くてじっとしていられない。商店街に行きフジケイ堂さんをひやかす。智林堂さんに寄るもシャッターが閉まっていたため(残念)、十月書林さんまで行った。十月さんは奥で碁を打っていらした。フジケイ堂さんで中谷孝雄『梶井基次郎』を買った。
by konohana-bunko | 2012-02-16 19:23 | 古本屋さん開業記 | Comments(3)

奈良のフルコトさんで委託販売を始めました

c0073633_17471648.jpg
c0073633_174984.jpg
c0073633_17474329.jpg
奈良の大門玉手箱に参加していたことからご縁をいただいて
この8月より、奈良きたまちの 旅とくらしの玉手箱 フルコト さんにて、古本委託販売を始めました。
c0073633_1748985.jpg
「天然生活」「Lmagazine」など雑誌のバックナンバーや、お気に入り本をセレクトしてお届けしております。
東大寺転害門の近く、近鉄奈良駅から、気候のよい時なら散策がてら歩いて行ける場所です。奈良愛いっぱい、すてきな雑貨がいっぱいのお店です。
みなさまぜひ、秋の奈良へ、フルコトへ、遊びにいらして下さい。

先日納品した本はこんな感じ

『今日もていねいに。』 松浦弥太郎
『クウネルがゆく』 坂崎千春
『江戸の本屋さん』 今田洋三
『私の好きな世界の街』 兼高かおる
『恋愛論序説』 佐野洋子
『のんのんばあとオレ』 水木しげる
『手縫いのこころ』 森南海子
『或る日の切り抜き』 木村衣有子
『小さな恋の万葉集』 上野誠

他にもいろいろです。
c0073633_17484212.jpg
フルコトオーナーさんの、旅するふるほん屋 ぼちぼち堂さんスナバブックスさんのセレクト本と一緒に並んでいます。本当にうれしいことです。

アクセス等くわしくはこちら↓をご参照下さい。

旅とくらしの玉手箱 フルコト

第11回大門玉手箱は 9月11日(日)開催です!

「大門玉手箱」…の箱
by konohana-bunko | 2011-09-05 17:49 | 古本屋さん開業記 | Comments(2)

夏の空

c0073633_20453725.jpg
梅雨が開けた。夏の空だ。夏のはじめの空の青さが好きだ。八月になると、空は湿気て、晴れた日でももわもわしてしまう。

神戸の女子の古本市から帰って来た本を整理する。ちょびっとになって帰って来てうれしい。お気に入りの本はみんな売れてしまった。米原万里も田島征三も岡部伊都子もサノシゲ本も。吉田健一は駄々猫舎さんのところへ。みんな本の好きな人のところで可愛がってもらいや。
ああ、何かすっきりしたなあ。

小沼丹の『清水町先生』を読んだ。
武田百合子『富士日記』を読んでいる。
by konohana-bunko | 2011-07-09 20:46 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

「女子の古本屋」による女子の古本市 海文堂書店

c0073633_17312618.jpg
いよいよ近づいてまいりました。
6月24日(金)からです。
c0073633_1736132.jpg
久し振りに一箱作りました。
古本好きな方に喜んでいただこう!とはりきって選びました。

来週末は、みなさまどうぞ海文堂書店へ。
よろしくお願いいたします。
by konohana-bunko | 2011-06-23 17:36 | 古本屋さん開業記 | Comments(4)

女子の古本市@海文堂書店

c0073633_176135.jpg
岡崎武志さん著『女子の古本屋』(ちくま文庫)刊行記念
「女子の古本屋」による「女子の古本市」
岡崎武志さんトークイベント「女子と男子のための古本屋開業講座」

『女子の古本屋』は、筑摩書房のPR誌『ちくま』に「古本屋は女に向いた職業」のタイトルで連載され、2008年に刊行されました。女性店主の素顔と開業までのエピソードを紹介した本書は、岡崎武志さんの古本ライターとしてのお仕事を代表するものだと思います。このたび、『女子の古本屋』のちくま文庫収録を記念して、「女子の古本屋」による「女子の古本市」を開催します。北は仙台から南は那覇まで全国各地から50店の女子の古本屋さんにご参加いただきます。

●日時 6月24日(金)25日(土)26日(日)10:30~19:00
●場所 海文堂書店2F・ギャラリースペース

●女子の古本市 参加店(順不同)

soramimibunco(兵庫)
OLD BOOKS & GALLERY SHIRASA(兵庫)
ブックカフェ されど・・・(兵庫)
おひさまゆうびん舎(兵庫)
えらんだ堂(兵庫)
ゆとぴやぶっくす(兵庫)
みどり文庫(兵庫)
TEA&library CORENOZ(兵庫)
Fabulous OLD BOOK(兵庫)
honeycomb BOOKS*(兵庫)
トンカ書店(兵庫)
本は人生のおやつです!!(大阪)
貸本喫茶 ちょうちょぼっこ(大阪)
このはな文庫(大阪)
とらんぷ堂書店(大阪)
乙女屋(大阪)
アトリエ箱庭(大阪)
はなめがね本舗(京都)
KARAIMO BOOKS(京都)
アボカ堂(京都)
メリーゴーランド京都(京都)
moshimoshi(京都)
徒然舎(岐阜)
NYANCAFE-BOOKS(石川)
HoneyBeeBrand(石川)
白線文庫(栃木)
火星の庭(宮城)
甘夏書店(千葉)
くらげ書房(千葉)
山猫館書房(群馬)
貝の小鳥(東京)
古書玉椿(東京)
ゆず虎嘯(東京)
古書たなごころ(東京)
B/RABBITS(東京)
古本 石英書房(東京)
旅猫雑貨店(東京)
古本 海ねこ(東京)
なずな屋(東京)
猫額洞(東京)
ブックギャラリー ポポタム(東京)
フォスフォレッセンス(東京)
苔花堂書店(東京)
ひぐらし文庫(東京)
アートブックショップ(東京)
駄々猫舎(東京)
十二月文庫(東京)
古書城田(福岡)
古書の店 言事堂(沖縄)
OMAR BOOKS (沖縄)
c0073633_176554.jpg

さらに古本市開催中に、著者の岡崎武志さんをお招きして、刊行記念トークイベントをおこないます。ゲストには、岡崎さんの盟友である「古書 善行堂」の山本善行さん、4月20日に岐阜市に実店舗をオープンされたばかりの「古本 徒然舎」の廣瀬由布さん、おふたりの古書店主をお迎えします。『女子の古本屋』についてはもちろん、古本と古本屋の魅力、さらに古本屋のつくりかたまで、ぞんぶんにお話しいただきます。

●日時 6月25日(土)15:00~17:00(開場14:30)
●場所 海文堂書店2F・ギャラリースペース
●定員 先着50人
●参加費 500円(要予約)
●参加方法 電話(078‐331‐6501)またはメール(books@kaibundo.co.jp)にてご予約ください。
※トークイベントのあいだ「女子の古本市」は休止し、終了後に再開します。

<海文堂書店>
〒650-0022 神戸市中央区元町通3-5-10
TEL:078-331-6501 FAX:078-331-1664
営業時間 10:30〜19:00
http://www.kaibundo.co.jp
http://d.hatena.ne.jp/kaibundo/

このはな文庫、久し振りの一箱古本市参加になります。
お会いしたことのある方、お名前だけ伺ってまだお目に掛かっていない方、ブック・ダイバーさんで箱だけご一緒していた方……今回は神戸で、いろんな方とお会い出来そうで楽しみです。50人いうたら、高校の1クラスより多いですやんか。何か、すご。

みなさまどうぞ遊びにいらして下さい。よろしくお願い申し上げます。
by konohana-bunko | 2011-05-31 17:07 | 古本屋さん開業記 | Comments(2)

このはな文庫 店舗移転のお知らせ

c0073633_22114141.jpg
ボタン王子のお店」&「このはな文庫」、この4月4日をもちまして新店舗に移転いたしました。新店舗は旧店舗の入っておりました船場ビルディングの斜め向かい、大阪毛織会館というビルの4階フロアにございます。ビル入口の「銀座まるかん」ののぼりが目印です。文学・読み物・詩歌関連と、生活誌・手芸関連本を置いております。怖ろしいことに、前の店より本棚が増えました。月曜日から土曜日まで営業いたしております。お近くへお越しの際には、ぜひどうぞお立ち寄り下さい。
落ち着きましたら、一箱古本市への参加、きんどう市の開催など、いろいろ楽しいことを企んでまいりたいと存じます。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

used books このはな文庫

■[新住所]〒541-0047 大阪市中央区淡路町2-6-10 大阪毛織会館4階
電話 06-6228-5300 FAX 06-6228-5445 (電話/FAXに変更はございません)
mail info*artsynchs.co.jp (*を@に直してお使い下さい)

■[営業日/時間] 月曜日~金曜日 11:00-19:00 土曜日 11:00-18:00
 日曜日/祝日はお休みです。

写真は飛鳥川にて。今日は三分咲きくらい。
by konohana-bunko | 2011-04-04 21:14 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

17日(金)18日(土)は、きんどう市

c0073633_21533453.jpg
第2回古本きんどう市後半の部が始まります。
いい本いっぱい残っています。
善行堂セレクト本を大阪で見られるチャンスです!
c0073633_2154037.jpg
c0073633_2154843.jpg
c0073633_21541748.jpg
c0073633_21542647.jpg
c0073633_21543716.jpg
c0073633_21545089.jpg
c0073633_21545885.jpg
c0073633_21551155.jpg
c0073633_21552922.jpg
御堂筋イルミネーションも始まりました。
中之島にはまたあのアヒルも来ています。
ぜひどうぞ遊びにいらして下さい。
by konohana-bunko | 2010-12-16 21:55 | 古本屋さん開業記 | Comments(2)

きんどう市スナップ

c0073633_20333952.jpg
c0073633_20351218.jpg
c0073633_20352852.jpg

初日無事終了いたしました。風の冷たい中、ご来店下さいましたお客様、ありがとうございました。
駆けつけて下さったmodernaさん、ぼちぼち堂さん、感謝です。
銀鈴舎さんにもご挨拶できました。
夏のきんどう市に来て下さったお客様が、遠くから近くから、今回も訪ねて来て下さいました。本当に、うれしく。

明日もやっています。17日(金)・18日(土)にも続きます。
いい本まだまだ残っております。どうぞ遊びにいらして下さいね。
by konohana-bunko | 2010-12-10 20:42 | 古本屋さん開業記 | Comments(4)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
プロフィールを見る
画像一覧