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著書3冊

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今朝の新聞で、「昨年11月に新規オープンした奈良県立図書情報館の利用者が10万人を超えた」とのニュースを読んだ。
お祝いとして手渡された記念品は「館長の著書3冊」と「開館記念の名刺入れ」だそう。この3歳のぼくには絵本か何かあげてほしかったなあー。
by konohana-bunko | 2006-01-27 21:13 | 日乗 | Comments(0)

はずかしいぞ私は

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幸田文という名前を、何度見ても「こうだふみ」と読んでしまう。一旦「ふみ」と読んでから、「ああ、(軽く舌打ち)また間違うた、「こうだあや」やん!」と頭の中で訂正する。
それをまた、すぐ忘れて、読み間違いを繰り返す。すると今度は幸田文という名前を見て「こうだふみ、そうではなくてこうだあや」と読んでしまう。
学習とはおそろしい。
昨年、ちょっとした集まりの席で、俳人の鷹羽狩行のことを
「たかはかりゆき」
と読んでしまった。その場では間違いに気付かず、家に帰ってから「たかはしゅぎょう」だと知った。顔から火が出た。
今思い出しても恥ずかしい。「あや」はまだ自信がないが、「しゅぎょう」ははもう間違わんと思う。
by konohana-bunko | 2006-01-25 21:43 | 日乗 | Comments(4)

『わからなくなってきました』 宮沢章夫

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『わからなくなってきました』 宮沢章夫 新潮文庫(2000)

電車の中で本を読んでいて、笑いをこらえたのは何年ぶりか。中島らも以来かもしれない。中島らもというのはかつてその点で大変危険な書き手だった。電車の中でつい笑ってしまう本と、久し振りに出会えたのがうれしくて、家で読まずに全部電車の中で読んだ。吊革につかまって、にやにやしながら読んだのである。

こまぎれでよさが伝わるとも思えないので、ここだけ引用。

ある日、ふと、やまひを忘れ、
牛の啼く真似をしてみぬ、――
  妻子の留守に。
わからなくなってきました。  (p15「わからなくなってきました」)
by konohana-bunko | 2006-01-21 21:57 | 読書雑感 | Comments(0)

『アースダイバー』『全・東京湾』

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『アースダイバー』 中沢新一 講談社 (2005)

現代の東京の地図に縄文時代の地図を重ねてみると、縄文時代の土地の性質(縄文時代の陸・海・その境界である「ミサキ」)というのが今の街のありようにも濃厚な影響を及ぼしている、と著者は言う。このことに気付いた著者が、重ね合わせの地図(Earth Diving Map)を片手に、東京という地に湧き出すエネルギーの源を探り当てようと時空深く潜ってゆく――といった趣向の一冊。
写真がいっぱいあって眺めているだけで楽しい・・・と言いたいところだが、この写真が全体に不気味。しかし本文と実にマッチしており、また時には言いたいことを文章よりもよく語っていて、本としては実によくできていると思う。
わたしは東京にはまったく土地鑑がない(脳内白地図状態!)ので、中沢新一の幻想(妄想?)がどんなに驀進してもいくらでもついていける反面、読んでも読んでも実感が伴わず頼りない気分につきまとわれた。麻布と赤坂、銀座と新橋と言われてもその街の匂いがわからないのだ。うーん。中崎町とか上本町とか四貫島なんかやったらようわかんねんけどなあー。

この本を読んで行きたいと思ったスポットは「本郷の金魚坂」「お酉さまの長国寺」。

『全・東京湾』 中村征夫 新潮文庫 (1992)

海洋写真家のルポルタージュ。もちろんこちらも写真がたくさん。東京湾のことはわからなくても、水中の生物や漁業や漁師さんについては全然知らないわけではないので興味深く読むことができた。
特に、「東京湾の魚は食えるか?」また「海から食卓までカレイを追跡」という章節は、(この「東京」は「大阪」にそのまま置き換えられるのんとちゃうやろか)と、思わず喰い入るように読んでしまった。漁師さんへの聞き取り調査、またやってみたいなあ。聞き書なんか書けたら楽しいやろね。

写真は庭の臘梅。今年はさすがに寒かったせいか、1月も10日を過ぎから咲き始めた。
by konohana-bunko | 2006-01-20 22:36 | 読書雑感 | Comments(0)

猫めくり

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猫の写真入り日めくりカレンダーで有名なのが「猫めくり」。うちでも愛用している。子猫版の「こねこめくり」というのもあるとか。
うちのblogはさしづめ駄猫めくりか。
by konohana-bunko | 2006-01-19 22:03 | 猫是好日 | Comments(0)

狛猫

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しゃきーんと見張っているのぢゃ。
by konohana-bunko | 2006-01-17 10:13 | 猫是好日 | Comments(0)

『ラインダンス』 井上陽水

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『ラインダンス』 井上陽水 新潮文庫 (1982)

歌詞というのはメロディーや声やリズムの上に乗っているからよく思えるので、どんなに素敵な歌でも、歌詞だけ取り出して「読む」のにはたえられない。日頃そう思っていることもあって、槇原敬之のCDは持っていても、『槇原敬之詩集』は持っていない。槇原敬之の歌詞はいい、と、思いつつ、買わないのである。

そんなわたしがつい、「綿菓子のような頭をした井上陽水の写真」にひかされて読んでしまった『ラインダンス』より以下引用。

  ゼンマイじかけのカブト虫

カブト虫 こわれた
一緒に楽しく遊んでいたのに
幸福に糸つけ
ひきずりまわしていて こわれた

白いシャツ 汚した
いつでも気をつけて着ていたのに
雨あがり嬉しく
飛んだりはねたりして 汚した

青い鳥 逃がした
毎日、毎日唄っていたのに
鳥籠をきれいに
掃除をしている時 逃がした

君の顔 笑った
なんにもおかしい事はないのに
君の目が こわれた
ゼンマイじかけのカブト虫みたい


引用終わり。

実際に読んでみると、歌詞のところどころに見受けられる「どことなく投げやりで舌足らずの言い回し」というのが結構面白かった。たとえば上に引用した「ゼンマイじかけのカブト虫」の「幸福に糸つけ」や「雨あがり嬉しく」というところ。あるいは「ジェラシー」の「ハンドバッグのとめがねが/外れて化粧が散らばる」というところ。こういうのも、「文体」と言えるかもしれない。
by konohana-bunko | 2006-01-15 10:14 | 読書雑感 | Comments(0)

興福寺拾遺

バッチコーイ。
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閑話休題。

猿沢池のほとりでおにぎりを食べていたら、目の前を車椅子が通った。車椅子には、小柄でふっくらした女の人が乗っていた。それを、背の高い男の人が押している。60代から、70代くらいの年配の夫婦だ。
男の人は、わたしから10歩ほど離れたところで歩みを止めた。そして、車が駐車場でタイヤを切り返すように、2度ほど前進後退を繰り返して、車椅子を半回転させた。車椅子が池の方を向く。奥さんの正面に、五重塔が見える角度だ。
昨夜は冷え込んだので、池には氷が張っている。だが今は、いいお天気で、風もない。車椅子の奥さんの背中に冬の日が当たっている。
二人は特に何を話すわけでもなく、しばらく景色を見ていた。それから、ご主人は肩に掛けていたものをおもむろに手に取った。カメラだ。大きなレンズのついた一眼レフ。五重塔を狙って、両手で構え、シャッターを切った。
ぱしゃあっ。
一瞬、泣けてくるような、いい音。もう一度。
ぱしゃあっ。
それから、奥さんに向って、「ん」と声を掛けた。奥さんは心得た様子で、姿勢を正し、ご主人の方に顔を向けた。ご主人は少し斜め後ろに下がって、カメラを構えた。どんな写真が撮れるのか、見えるような気がした。冬枯れの猿沢池をバックに、車椅子に乗って、目を細めている奥さんの写真。
ぱしゃあっ。

(ああ、声を掛けるのなら今だなあ)と思った。ご主人、もしよろしければ、1枚撮りましょうか。奥さんとご一緒に、ねえ、と。でも、ためらった。何より、あのカメラだ。ピントの合わせ方もわからない。重いから、折角撮っても手ブレで失敗かもしれない。おまけに、わたしの指はおにぎりのご飯粒で汚れている。

結局、声は掛けなかった。
3枚だけ写真を撮って、ご主人はカメラをしまった。それからしばらくあたりを眺めてから、車椅子を押して帰って行った。
by konohana-bunko | 2006-01-13 21:26 | 空中底辺 | Comments(0)

105円のぬかるみ

家に帰って来た夫が、鞄から本を取り出し、後ろ手に隠した。
「ナ、これ買うてくれる?」にこにこしている。今日、大阪のリサイクル書店で買ったのだという。
「これ。ええデ。きっと喜ぶデ」ますますにこにこしている。
で、見せてくれた本がこれ。
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うわー何とまあ、なつかしいものを…!この本、高校生の時買うて持ってたでー。と、表紙をぱらっとめくったら、
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新野新とつるべちゃんのサインが。
『ぬかるみの世界』署名本、105円。ビバわが夫。本日より、夫のことを男爵と呼ぶことにする。
by konohana-bunko | 2006-01-12 21:35 | 日乗 | Comments(0)

新しい古本屋、新しい図書館

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9日(月・祝)、奈良へ。フジケイ堂→朝倉文庫→十月書林と古本屋さんを3軒はしご。十月書林で折り返して猿沢池に引き返す途中、智林堂(店名、間違えていたらごめんなさい)という新しい古本屋さんが開いているのに気付く。昨年12月に開業されたとのこと。真新しい木の本棚がいい雰囲気。まだ棚に空きがあるので、これからどんな本が入るのか楽しみ。また、ちょこちょこ、覗きましょう。
十月書林で『わからなくなってきました』宮沢章夫(新潮文庫)、智林堂で『坪野哲久歌集』(不識文庫)を買う。不識文庫を見るのははじめて。しかし、入口に扉のないお店というのは実に寒い。
猿沢池のところで昼食。今朝の読売新聞の奈良版に「猿沢池が凍っている」という記事があり、ほんまかいナ、と思っていたのだが、ほんまやった…!池に氷が張って、氷の上を鳩が歩いている。こんなんも、めずらしいのとちゃうかしら。亀はどないしてるんやろね。
興福寺南円堂、一言観音さんにお参り。おみくじ、末吉。鹿にキャベツをやって写真を少し撮る。

その後、奈良から電車で新大宮に出る。新大宮駅前から奈良交通のバスに乗り、奈良県立図書情報館へ。移転後初利用。広さときれいさに度肝を抜かれる。あと3回くらい行かないと全体像がつかめそうにない。それにしても、新大宮の駅からバスで10分というのは、不便だ…。
by konohana-bunko | 2006-01-09 20:35 | 古本屋さん見聞記 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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