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二月盡

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ここしばらく、出勤時の楽しみは梅の木チェックである。
バス停から職場の建物までの間に全部で7本梅の木がある。
バス停の近くの2本の梅は濃いピンクの梅だ。植え込みのずっと奥の方、松や椎に囲まれてあるのでまったく目立たない。手入れも一向にされていないので安物の竹箒のような枝ぶりである。どうしてここに梅があるのかよくわからない、捨て植えのような感じも受ける。それでも懸命に咲くから、毎年近くまで行って眺めてみる。
次は事務室の前庭の梅。ここは玄関先だからいつもきれいに手入れがされている。ごく薄い桃色と、緋梅、白梅の3本。白梅は職場の紋にも採用されているから、いわばシンボルツリーだ。かなり古くて、太い枝を力強く横へ伸ばしたところへ、細い小枝がつんつん突き出て、そこへ蕾がたくさん付く。日当たりもよく剪定も行き届いて、実に満足そうな木だ。ただ人通りが多いところなので、この木のそばにかじりついて写真を撮っているとやや恥ずかしい。また緋梅というのは、とても濃い紅色で、蕊も花片と同じ色、雄蕊の先がちょっと黒みがかっている。なかなか、妖艶な花だ。
そこから自分の部屋のある建物の方へ行って、階段を上がらずに中庭に出ると、ここにも2本梅の木がある。ひとつは幹が灰色で若い枝が緑色のもの(このblogの画面左上、看板の写真の梅)、もうひとつは幹が焦茶色で若い枝が赤い。萼も赤いのでてっきり紅梅かと思うのだが、どちらも白い花が咲く。この2本は実梅で、6月になると大きな実がたくさんなる。受粉しやすいように、わざと違う品種を近くに植えているのだろう。
この冬はとても寒かったので、梅の開花も遅い。まだかな、まだかなと梅の木を見上げる楽しみが、長く続いている。
by konohana-bunko | 2006-02-28 20:45 | 日乗 | Comments(0)

モンブラン

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「ドイツいうとこは物価が高いナ」と夫が言う。
夫は昨年、ドイツに行った。その時の話になったのだ。モノも高いが消費税も高かったらしい。
「モンブランも見たけど、日本で買うた方が安いナ」
「ふーん、そうなん。せやけどせっかくやから、ちょっと食べてみればよかったかも」とわたし。
しばし沈黙。
夫「何でドイツでケーキ買わんならんねん」
わたし「え。そうかてヨーロッパって、洋菓子の本場やんか」
「おれは万年筆のことを言うてるんやで」

ぐるぐる渦巻いているのはわたしの脳味噌か…
by konohana-bunko | 2006-02-26 22:05 | 日乗 | Comments(0)

たいへんおいしい

昨日、ドライのキャットフードを切らしてしまった。駄猫ちょんぴが催促をして鳴く。
レトルトパックのフードをやる。一応食べる。だがまた鳴く。かつお節をやる。食べる。なお鳴く。人が行くところ行くところへついて回って、人の顔を見上げて鳴く。とにかくカリカリを食べるまではしつこく鳴くのである。
人間で言えば、白いご飯を食べないとお腹一杯になった気がしない、といったところか。
そこで今日スーパーに行ってお気に入りのカリカリを買って来た。
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袋を開けてお椀に入れると、早速頭を突っ込んで「かりっかりっ、ぱりっぱりっ」と盛大に食べている。(と言っても猫のことだから一度に大匙1杯くらいなものだが。)
何にも食べさせてへん子ォやあるまいし、シーバてそんなにおいしいんかいな、と、何気なく箱の裏面を見たら、こんな注意書きが。
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そうか…たいへんおいしいのか…どうりで!
by konohana-bunko | 2006-02-23 21:50 | 猫是好日 | Comments(2)

『メタルカラーの時代』 山根一眞

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「メタルカラー」とは、「ホワイトカラー」「ブルーカラー」という概念から著者が発想したことばで、「創造的技術開発者の総称」とのこと。84人の技術開発者へのインタビューが、644ページに2段組みでぎゅぎゅーっと詰まっている。とにかく分厚い。読んでも読んでも終わらない。結局消化するのに1ヶ月近くかかってしまった。
それでも最後まで読むことができたのは、技術開発者たちのインタビューが実に魅力的だったからだ。やっぱり、ひとつことを懸命にやりとげてきた人たちのことばには、重みがある。

思わず「へぇ」と声が出るエピソードもいくつもあった。以下引用。

・アメリカでは、1957年に電波を月に反射させて遠距離通信をしようと実験し、結構通じたようですよ。
(p263)(国際電信電話株式会社 岩崎欣二氏)

・インタビュー場所の東京ヒルトンホテルの窓から眼下に広がる東京の町を眺めながら、加納さんはこういった。「このビル全部が、やがてわれわれの仕事になりますから、未来は明るい」
(p541)(株式会社カコー=建物解体業 発破事業部 加納俊彦氏)

・トンボはね、飛びながら光る水面を視覚で捜しているんです。鏡を置いても産卵しようとしますよ。ですから水槽を用意しておけば、必ず来ます。(中略)トンボに空から水面が見えるようにしておくのがコツですね。
(p555)(財団法人東京動物園協会 矢島稔氏)

・人間は水辺を本能的に好みます。砂浜があり足に水が感じられ、潮風も受けられる、そういう環境はきわめて高価なものだろうと思う。ところが、そういう経済的な価値がちゃんと評価されていないから、安易に削ったり埋め立て地にしてしまったりする。もし自然そのままの渚を作るとしたら、どれほどのコストがかかるかの認識をすべきです。その比較をすると、埋め立て地によって得られる経済価値はきわめて低い。環境問題は、そういう経済価値を知る時代だと思います。(p588)(愛媛大学工学部 柳哲雄氏)

・あのタマゴの殻ってたったの1日でできるんです。ニワトリの卵巣から卵黄が輸卵管へ1日1個ずつポンポンと落ちる。そこに精子がやってきて受精。その24時間後の産卵時には、立派な殻ができている。あの殻はわずか19時間でできる。(p592)(昭和大学歯学部生化学教室 須田立雄氏)
by konohana-bunko | 2006-02-18 22:04 | 読書雑感 | Comments(0)

カメラさんそののち

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筒が引っ込まなくなったカメラ、どうしたらいいのかわからないので机の上に放置していた。
翌日夫が、
「どれどれ」
とカメラを持ってトイレに入った。
トイレに行きながらカメラの調子を見ようと思ったらしい。夫は何をするにも効率がいいのである。
トイレの中で、カメラのアラームが「ピー!!ピーー!!」と鳴っている。…しばらくすると、「おーい。メモリーカード持って来てー」と夫。扉の隙間からメモリーカードを渡す。しばし待つ。
すると夫がさわやかな笑顔でトイレから出てきた。
カメラが直っていた。

「どないして直したん?」
「スイッチ切った時、筒が引っ込みたそうにしてたから、ちょっと手助けして押し込んだった」
夫にはカメラの気持ちがわかるのであった。
わが家の修理王、夫どのありがとう…!

スイッチを入れると「うようよ、うよよー」と妙な音がするようになったが、
カメラさん無事復活。
写真は復活初ショット、明けの明星。
by konohana-bunko | 2006-02-14 18:55 | 日乗 | Comments(0)

柑橘類

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雑誌Lapitaの2005年11月号の付録に、「ミニ檸檬」という万年筆が付いていたことをご存知の方も多いと思う。(昨年10月10日の日記参照。)
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この「ミニ檸檬」に触発されて万年筆サイトをあちこち覗いているうち、このような商品を発見した。
文栄堂オリジナル万年筆"ゆず"
他人の空似か、あるいは腹違い(?)の姉妹品というべきか。
by konohana-bunko | 2006-02-11 10:33 | 日乗 | Comments(2)

カメラさんごめんよ

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今日午後、商品用の写真を撮っていた時、カメラを取り落としてしまった。電源が入った状態でテーブルの上に落ちた。ごんっ、という音がした。
(大丈夫か?)と電源を入れたり消したりしてみる。電源を入れるとせり出すレンズの筒の部分が、電源を切っても引っ込まない。正面から見ると、筒がピサの斜塔のように歪んだまま固まっている。

カメラさんごめんよー。(TT)
by konohana-bunko | 2006-02-09 19:46 | 日乗 | Comments(0)

メカ豆腐

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『死の儀礼 ―葬送習俗の人類学的研究―』という本を手に入れた。内容も濃いし、本の状態もそう悪くない。こういうテーマの本が好きな人(自分含む)も多いだろう(!)と思い、オークションに出してみた。気長に回すつもりで、出品期間は7日間、自動再出品は3回に設定。これで、最長、28日間出品されることになる。

28日後。結局落札されなかったので、再度出品することにした。手続き画面で、先に自分が書いた商品説明を再読した。

【商品タイトル】■『死の儀礼』葬送習俗の人類学的研究☆メカトーフ他著☆初版■

著者の名前、メトカーフが、メカトーフになっている。

28日間も気付かなかったなんて。
はずかしい。
本当にはずかしい。

今度はちゃんと「メトカーフ」で出品しています。いい本です。よろしければ、見てやって下さい。
by konohana-bunko | 2006-02-08 20:01 | 古本屋さん開業記 | Comments(2)

あじのかず

昔住んでいた町に、パン屋兼駄菓子屋が一軒あった。店の正面に「神戸屋」という赤い看板がかかっていた。母も近所の人も友達もみなその店のことを「神戸屋さん」と呼んでいた。ためにわたしはその店の屋号は「神戸屋」であると信じて育った。
(あれっ。何かおかしい)と気付いたのはその町を離れて数年後。だから、「神戸屋さん」の本当の屋号は今も知らない。(註:神戸屋は関西のパンメーカーの名称。)
さて、その神戸屋の菓子パンの中でもお気に入りなのがこれ。
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で、先日夫が買ってきてくれたのが新製品のこれ。
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やるな神戸屋…。このネーミングのセンスが実に関西。(もうひとつ味の数が増えたらどないすんねん!)
by konohana-bunko | 2006-02-05 19:22 | 日乗 | Comments(0)

くにたちのぶ

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28日(土)、日月新年歌会および東雪さんの第一歌集『薔薇月夜』批評会のため東京へ。今回は往復新幹線。いくつになっても新幹線のホームに立つとわくわくする。途中、雪を被った富士山がよく見えた。車窓からの富士山は2回目。うれしいので一生懸命見てしまう。途中我に返って(こどもみたいに窓にかじりついて眺めているのは自分だけか)と思ったら、後ろの席から「写るンです」のフィルムを巻く音が。腰を浮かして前方を見ると、窓側の乗客の大半が外を見ている。やっぱり見てしまうよなあ。日本一の山やもんなあ。
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東京駅で中央線に乗り換え。ホームに特快という電車が停まっていたので(速いやつやったら何でもええやろ)と乗ったら、目的地の国立には停まらないということが判明。(゚Д゚;)手前の国分寺で次の快速に乗り換え、無事到着。
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国立に着いたら、少し寄り道をする。今回この寄り道をとても楽しみにしていたのだ。駅から徒歩2分、あった、BOOKOFF国立駅南口店。ははーここが岡崎武志さん言うところの〈国立の「ブ」〉なのかー、と眺める。写真を撮ろうかと思っていたのだがとても寒かった(日陰にはまだ22日の雪が残っていた!)ので早々に店内へ。2階の105円均一の棚を堪能させてもらった。レジが1階なので店員さんの声がうるさくなく、落ち着いて本を見ることができる。坪田譲治の『日本むかしばなし集(一)~(三)』(新潮文庫)など10冊のお買い物。リュックに詰めて奈良までしょって帰るのだ!また、読んだものから、感想など書きます。

29日(日)、国分寺の労政会館にて、午前中は歌会、午後に批評会。歌集の批評会は自分の分を入れて4回目。批評会というのは催す方も参加する方もなかなか大層なものだが、それを乗り越えて参加してみれば、何かしら得るものは、ある。藤原龍一郎さんの「先人の作品をよく読め」というアドバイスを、2006年の課題にしたいと思う。
by konohana-bunko | 2006-02-02 11:51 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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