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読書の記録 如月

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明日一日で読み終えられる本がなさそうなので、今日中に。

『北原白秋歌集』  高野公彦編  岩波文庫
『短詩型文学論』  岡井隆 金子兜太  紀伊國屋新書
『詩人 金子光晴自伝』  金子光晴  平凡社
『天井から降る哀しい音』  耕治人  講談社
『遊興一匹 迷い猫あずかってます』  金井美恵子  新潮文庫
「一個人」  2008年3月号  KKベストセラーズ
『自然術(1) ミジンコの都合』  日高敏隆 坂田明  晶文社
『友達ニ出会フノハ良イ事』  矢部雅之  ながらみ書房
『亡羊』  奥田亡羊  短歌研究社
「ku:nel」  2005.3.1 雪やこんこ。  マガジンハウス
『カエルを釣る、カエルを食べる 両生類の雑学ノート』  周達生  平凡社新書
『聖少女』  倉橋由美子  新潮文庫  (再読)

正選は猫のトラーどのに敬意を表して金井美恵子、耕治人。逆選は『聖少女』!出会う時代とか、年代を選ぶ本っていうのもあるよねえ(苦笑)。主人公・未紀の「ノート」の部分を読んでいる間ずっと、頭の中で大木こだまの「そんな奴おれへんやろ~」という声がリフレインしっぱなし。こうなったらどっかで『反悲劇』も見つけて再読してやるー。
by konohana-bunko | 2008-02-28 21:41 | 読書雑感 | Comments(0)

Red whiskerd Bulbul

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香港から来た手紙に貼ってあった切手。(画像をクリックすると拡大表示します。)下中央、パンクロッカーのようなヘアスタイルの鳥は紅耳鵯 Red whiskered Bulbul、和名をコウラウン(紅羅雲)という。ヒヨドリ科。拙著の表紙の中にいるのがこの鳥。写真の撮影地であるタイ南部に限らず、東南アジアではよく愛玩されている。よい声で鳴くとのことだが、わたしはまだ聴いたことはない。
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『亡羊』奥田亡羊を読む。ぎりぎりのところにまで達した危うさが、手を束ねて呆然としている、そんなものを感じた。以下引用。

国境の河に列べる橋脚を傘の柄しばし温めて見つ

石段の半ばをふたり歩みおり月の光に影を折りつつ

我の背に手を触れものを問いし人みな頷きて去りてゆきたり

自転車を燃やせば秋の青空にぱーんぱーんと音がするなり

食卓の下に組まるる足のなき真昼間深く椅子をさしこむ

犬走る、俺走る、犬もっと走る、俺もっと走る、菜の花だけになって河口よ

時計の振り子とろとろ揺れすまないと思ったら食えぬ飯がある

by konohana-bunko | 2008-02-27 20:46 | 読書雑感 | Comments(0)

つかまえてはにがすまぼろし

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古本屋を始めた頃、読み終わったばかりの堀江敏幸の『雪沼とその周辺』と『熊の敷石』(両方新本)を売ったことがあったのだけれど、今年に入ってからどうしても読み返したくなり、結局日本の古本屋で探して注文してしまった。何をしているんやわたしは。何でも売ればええというもんではないなと反省。

悠南書房の文庫本50円均一で見つけたもの。『牛をつないだ椿の木』新美南吉、解説・巽聖歌。『聖少女』倉橋由美子。野中ユリのカバーの絵がなつかしい……。高校生の頃、穴があくほど読んだのに、当該本はどこへ行ってしまったのやら。もちろん、買う。

銅版画を使った装幀って、何か「賢そう」な匂いがあって好き。でも銅版画の絵をじっと見ていると、車酔いみたいに気分が悪くなってくる。細い線が密集しているのがどうもあかんらしい。乱視だからか、それとも心理的なものか。
by konohana-bunko | 2008-02-26 21:52 | 日乗 | Comments(3)

La storia di Pinocchio

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イタリアのおみやげにいただいた絵本(新本)。おなじみピノキオのお話。ここだけわかるイタリア語、"Mi chiamo Pinocchio"、ぼくの名前はピノキオだよ!
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by konohana-bunko | 2008-02-25 21:08 | 日乗 | Comments(0)

心に通ずる道は

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「心に通ずる道は胃袋を通っている」と書いたのは開高健。鹿の心にたどり着くには四つの胃を通過しなければならない。鹿せんべいは150円があっという間になくなって、心が通う前に鹿は立ち去ってしまう。キャベツの芯だとひととき立ち止まってくれるけれど、野菜は水分が多すぎて鹿の胃腸にはよくない由。そこに智林堂さんからの情報、「鹿寄せではドングリを食べさせている」。これや!職場でスーパーのレジ袋いっぱいにドングリを拾い、飛火野へ。胡散臭げな顔をした鹿に、ドングリを載せた掌をうやうやしく差し出すと、食べた。

ぼりっぼりっぼりっぼりっぼりっ

歯のいい人がおいしそうにおかきを食べているような、音。音。食べ終わってもしばらく佇んで、写真撮影にも応じてくれた鹿大兄、ありがとう。
by konohana-bunko | 2008-02-24 21:42 | 日乗 | Comments(7)

TRAIN-TRAIN

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……路地。落書きがあまりに見事だったので、しつこく写真を撮っていたら、家の中から出てきたおばちゃんに睨まれた。

小池昌代『もっとも官能的な部屋』を拾い読み。以下引用。

《ふかくあいしあったので私たちはけっこんした
のではなかった
彼も私も そのころもやっぱり ひりひりするほどひとりで

いっしょにくらしましょう
あなたのみかたになってあげる
ひとりのにんげんにひとりのたしかなみかたがいれば
いきていかれる
まなざしのきれいな なまいきな弟のようなあなたよ

かならずしも お互いがお互いでなくてもよかったのかもしれないのだ
けれども どこかこころの深いところに
雨粒のようなりゆうがひとつ
ふいにおちてきたような すばやさで
私はいくことを決めていた

えらぶことなんてできるのかしら ひとをえらぶなんて
そんな おそろしいこと不遜なこと
ならば 事故のように出会おうとおもう
おんぶらまいふ(なつかしい木陰よ)

老夫婦たちがふたり並んで歩いていく姿は
この世で見たいちばんうつくしい風景だった といって
グレタ・ガルボは死んだ
目のくらむような永い年月を 一人の男に一人の女に
よりそっていくことが どういうことか
そのとき私には想像ができなかった

(p120-122「おんぶらまいふ」より)》
by konohana-bunko | 2008-02-18 21:01 | 日乗 | Comments(3)

ツッこみどころを探す

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「一個人」3月号を電車の中で読む。(この号に、BOOK DIVERさんの写真入り記事が掲載されている。)

特集は、【大人の読書案内】。まず、日本のいろんな作家の書斎の写真と、インタビュー記事がある。へえ、ふーん、と読み進んでいたら、筒井康隆のページ、略歴説明の文章の最後で、ひっかかる。「平成14年、秋の褒章の紫綬褒章を受章。」何かこの文、「頭痛が痛い」みたい。「平成14年秋、紫綬褒章を受章。」でええことやのに。
1ヶ所こういうところを見つけたら、つい、他にもツッこみどころがないか探したくなってくる。世界の古典名作を紹介するページ、カフカの『断食芸人』の記事の冒頭。《オーストラリアとハンガリー帝国の属領ボヘミア王国の首都だったプラハで》。(わたしが打ち間違えたんとちゃうよ!)また、「田舎暮らしをはじめよう」という記事の中、趣味のバードカービングについて語るくだりでは、グラインダーがグライダーになっている。いやーん。

小姑のくだらないあら捜しみたいな話はさておき、いろんな方面の本の紹介があり、読みでがあった。ゴンブローヴィッチって、読むどころか、本も見たことないんだけれど、面白いんかなあ?ちょっと、読んでみたいかも。
by konohana-bunko | 2008-02-14 22:10 | 読書雑感 | Comments(4)

天神さんの古本まつり

12日。よいお天気。10日から始まった、天神さんの古本まつりへ。
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梅はどれもつぼみ。境内で盆梅展もやっていた。
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地面にまだ雪の塊が残っている。
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ここの本棚で、手書きの背文字に惹かれて手に取ったのが耕治人『天井から降る哀しい音』。ちょっと変色しているけれど、函もちゃんとついている。恥ずかしながら、耕治人のことを知らなかったのだが、何か訴えて来るものがあるような気がして、買うことに。3冊で500円だから、あと2冊、と思ったらすぐそばに茨木のり子があり、3冊目もすぐ決まり、無事購入。お店の方がお勘定をしながら「ここ、お買い得なんですわ」と話しておられた。確かに、そうかも。
あとは楽しく迷いつつ、『金子光晴全集第二巻 詩Ⅱ』など買い(結局また読むのか金子光晴!)、栃折久美子『モロッコ革の本』赤塚不二夫『『ボクは落ちこぼれ』見つけたけれど買わず。
by konohana-bunko | 2008-02-12 22:09 | 古本屋さん見聞記 | Comments(0)

猫のかくれんぼ

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やるんやったら真剣に隠れなナァ
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うわー俺また鬼かあ
by konohana-bunko | 2008-02-12 21:25 | 猫是好日 | Comments(0)

そしてまた雪

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雪。昼過ぎまでに目測5cmほど積もり、あとは霙になった。今はやんでいる。明日の朝は凍っているにちがいない。自宅の臘梅、今年はたくさん咲いている。

『詩人 金子光晴自伝』読了。

《青年が老年をながめた時の遠さにくらべて、老年が青年をふり返る路は、目の下にひろがっていて、経験の重なりのなかにすべてが生きている感じで、手にとるように近い。そして、人生に対するとらえどころのなさは、互いに少しも変らず、わからない部分はそのままで、なに一つ本質的にわからずにすぎてしまう。そして、僕は四十年前とおなじ場所で、今日も猶、おなじようにまさぐりをつづけている。》(p231 「寂しさ」より)

未読の歌集がようけたまってきたデ。

たなぎらひ雪降る空をゆくいのち鳥の生にもあらむ愉と楽  あとり
by konohana-bunko | 2008-02-09 21:56 | 日乗 | Comments(1)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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