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読書の記録 葉月

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『孤独の発明』  ポール・オースター  柴田元幸訳  新潮社
『マザー・グースをくちずさんで』  鷲津名都江監修・文  中川佑二 アンディ・キート撮影  求龍堂グラフィックス
『グリム童話 カエルの王さま あるいは鉄のハインリヒ』  江國香織・文  宇野亜喜良・絵  フェリシモ出版
『フロプシーのこどもたち』  ビアトリクス・ポターさく・え  いしいももこ・やく  福音館書店
『フランス雑貨の旅』  小澤典代  アノニマ・スタジオ
『それでもお店が開きたい! 小さなお店をつくるためのアイディア&スピリッツ』  園田千絵 西森路代他  山海堂
「coto」vol.18  2009.8  キトラ文庫
『あまりに野蛮な 上』  津島佑子  講談社
『あまりに野蛮な 下』  津島佑子  講談社
「文藝春秋」2009年9月号より「終の住処」  磯崎憲一郎
「天然生活」vol.3 創刊号 2004.6
『ボタンとビーズのアクセサリー』  雄鶏社
『着物まわりの手づくり帖』  君野倫子  小学館

あら。今月歌集読んでなかったのか。

『マザー・グースをくちずさんで』は、ろこさまからのいただきもの。図版たっぷりのぜいたくな本。ありがとうございます!

『それでもお店が開きたい!』は、ブック・ダイバーさんがくわしく紹介されていたので買う。(「ダイバーのHさんはもともと古本がお好きでなかった」とのくだりに、ニヤニヤしてしまう。わたしも30過ぎるまでは「古本って何かイヤ」だった。今でもあまりに黒い本はちょっと苦手。(問題発言?!)

「coto」もいただきました。ありがとうございます。林哲夫さんによる蟲文庫さん訪問記。大橋信雅さんの『母の死』が印象に残った。

今、金井美恵子の『ピクニック、その他の短篇』を読んでいる。冒頭の「桃の園」でぐっと引き込まれて読み進んできたのだが、半分くらいのところでだんだんしんどくなってきた。文章が何とも面倒くさい……妙に念の入った比喩ばかりだし、段落ごとに主体が彼になったり彼女になったりするし、いかにも頭のいい子が頭のいい人向けに書いた小説という感じがする。倉橋由美子が面白かった高校時代に読んでおけばよかった。今のわたしには『ながい、ながい、ふんどしのはなし。』や猫のエッセイの方がしっくり来る。

写真は神戸にて。
by konohana-bunko | 2009-08-31 21:31 | 読書雑感 | Comments(2)

奈良の一箱古本市「大門玉手箱」無事終了いたしました

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29日・30日の「大門玉手箱」無事終了いたしました。
主催のぼちぼち堂さんはじめ、奈良倶楽部さん、まがり事務室さん、ご参加のみなさま、お疲れ様でございました。
お越し下さいましたお客様、ありがとうございました。

当日の様子は、智林堂さんのレポートをご覧下さいませ。→奈良 智林堂書店

これからも長く続く、お宝いっぱいの玉手箱のようなイベントに育ちますように。
またみなさんともいつかお会いできますように。

どうもありがとうございました。

(写真は神戸にて)
by konohana-bunko | 2009-08-31 20:46 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

奈良で一箱古本市、あります

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間際の告知でごめんなさい。
この週末 8月29日(土)・30日(日)、
奈良市の大門市場というところで、一箱古本市が開催されます。
このはな文庫もちょこっとだけ出品いたします。
お近くの方、ぜひお立ち寄り下さい。
くわしくはこちらをご覧下さい。↓

大門玉手箱



今朝の朝刊にはさまっていたウーマンライフ(タウンペーパー)の、読者の伝言板、【譲って下さい】のコーナーを読む。普段は、「▼双子用のベビーカーを譲って下さい」「▼どこそこ幼稚園の制服を……」などと牧歌的な投稿が並んでいるのだが、今日は

▼民明書房刊『ツタンカーメンの逆襲』無料

とあって、思わず眼鏡を外して読み直す。ほんまに探したはるんかなあ。それとも何かの暗号?

民明書房、ずっとタミアキ書房と読むのだと思っていました。
by konohana-bunko | 2009-08-28 20:58 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

『われらみな神話の住人』  笹原玉子

歌集『われらみな神話の住人』 (笹原玉子著/北冬舎/1997)より以下引用。
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練習曲(エチュード)をかさねかさねて天の父、あなたの子供はここまできました

晴雨 うつくしきひと顔をあげよこのままにして朝はくるもの

ここはくにざかひなので午下がりには影のないひとも通ります

みどりにはみどりの理由いつだつて春のあやまちは夏になること
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おかへりなさい十月の人わたくしはきつとあなたの処女地です

秋日和きみとふたりでする焚火まるでほんたうの人生みたい

空の星かぞへるために十指につづくゆびがいります恋人よ

私はかつて霧函になんでも飼つてゐた。羊も羊のコートの人も。

透きとほる耳もつものは森へゆけ虫が翅たたむ音ひらく音
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ひろつぱはねころぶところ空の耳そのかたつぽを杭にひつかけ

持つてゐますか? 前髪がみな風に切らるる額(ぬか)といふこの岸辺

大空の鍵盤に黒鍵はなし天使とは長調のかなしみ

骨組みのいとやはらかき身をもてばみんなみの風、風の一枚
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凍河(とうが)といふ名の馬を贈ります。ときにはおもひきり抱いてあげてください

ほの昏き昭和の森でちちははと川の字になり寝ねし日々あり

たどりつく岸辺はしらねどわたしたち川の字に寝る。遠くまでゆく
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by konohana-bunko | 2009-08-23 22:42 | 読書雑感 | Comments(2)

「お母さん、水入ってへんっ!」

燈花会に行った話のつづき。18時半に奈良駅を出て、東向商店街へ。年々、浴衣の人が増えている印象。北円堂の前を通って、五重塔。ボランティアの人たちが、ろうそくを入れるカップを並べている。親子参加のボランティアさんも。小学校1年生くらいの男の子が、ろうそくがいっぱい入った笊を抱えて来る。花のかたちのろうそくを一個一個、水の入ったカップに落とし込む。順番に進んでゆくと、カップがひとつ倒れている。男の子はカップを立て直す。立てたカップにろうそくを入れようとして、目を丸くして、「あっ!」とびっくり、
「お母さん、水入ってへんっ!お母さん!」
と叫びながら走っていってしまった。
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例年は三重塔の下あたりで火が点るのを待つのだが、毎年同じ絵ばかりもどうかということで、五重塔から東へ歩いてみる。浅茅が原まで来たら、19時5分前になった。
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赤いシャツのお兄さん(運営の係の人)に、「じゃあ、お願いします」と声を掛けられたボランティアさんたちが、チャッカマンを手に散らばってゆく。薄曇り、日は沈んでいる。空はまだ少し明るいが、木々は黒く影になっている。そこに、ろうそくの炎がぽつぽつと点き始める。淡い鴇色のひかり。わたしは燈花会の、この瞬間が好きだ。
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「自分でするう~」
「こうやで」
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by konohana-bunko | 2009-08-16 22:45 | 日乗 | Comments(2)

次回営業は 8月22日(土)・29日(土)です

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このはな文庫 usedbooks

・営業日 毎週土曜日 8月22日(土)・29日(土)やっています
・営業時間 10:30-17:00

大阪市中央区淡路町2-5-8 船場ビルディング213号
電話 06-6228-5300 FAX 06-6228-5445

・アクセス
地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅 (11番出口) 本町駅 (1番出口)
地下鉄堺筋線 北浜駅 (6番出口) 堺筋本町駅 (17番出口)
いずれも徒歩8分ほど。 お車でお越しの方は付近のコインパーキングをご利用下さい。
地図は→こちら
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写真は燈花会、浅茅が原にて。
by konohana-bunko | 2009-08-16 21:43 | 古本屋さん開業記 | Comments(2)

燈花会と鹿

おうちのひとが新型インフルエンザに罹り、今年は下鴨納涼古本まつりへのお出かけは見送ることに。数日家居。おかげさまで熱も下がってきた。下鴨の代わりにというわけではないけれど、今年は無理かな?と思っていた燈花会へ。ナラヒネ補給だー。
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お嬢さん方からの写真撮影のリクエストに快く応じる鹿。
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カップにてんごする鹿。
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イケメンパラダイス。
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ひとつずつ、灯がともる。
by konohana-bunko | 2009-08-14 22:10 | 日乗 | Comments(3)

すれ違う詩ふたつ

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心斎橋のブで、『土左日記』(岩波文庫)を買う。こんな古典も最後まで読んだことがなかったので、読む。くわしい補注がついているので、ゆっくり読めば何となくは読める。(読めた気がする。)思いがけなかったのは、土左日記は単なる紀行文ではなく、亡くした娘を恋う歌日記だったということ。聞きかじったような、かいなでのあらすじを鵜呑みにしてはいけない。反省。

それと同時進行で、ポール・オースターの『孤独の発明』を読んだ。こちらは何とも不思議な小説。中心を貫くできごと――父との死別、息子との離別――もある。ぎょっとするような事実――祖母の祖父殺し――も登場する。でも純粋な物語というのでもない。物語を書きながら作者は考える、その思考が物語と並行して語られる。後半になればなるほど物語は層をなし、分厚い伴奏のように後ろへ回り、思考そのものが直に読者の方へ押し寄せてくる、その押し寄せを作者と一緒に体験させられてしまう、そんな本。

『孤独の発明』より、以下、「マラルメが死に瀕した息子アナトールの枕もとで書いた断片の訳」の一部を引用。

《ああ!わかってくれるね
私が生きることに
甘んじるのも――おまえを
忘れているように見えるのも――
それは私の
痛みに滋養を与えるため
――そうすればこの見せかけの
忘れっぽさが
  もっと多くの涙となって
激しく湧き出よう、この

生のさなか
ふっといつか
おまえが
私の目の前に
現れるとき



本当の悼みは
  アパルトマンで
――墓地でではなく――

      家具



いないのだ とひたすら
見出すこと――
小さな衣服やら――
何やらのただなかに
あって――》(p149-150)


そして『土左日記』より、以下引用。

《こゝにむかしへ人の母、ひと日かたときも忘れねばよめる、

すみのえにふねさしよせよわすれぐさしるしありやとつみてゆくべく

となむ。うつたへに忘れなむとにはあらで、恋しき心地しばしやすめて、またも恋ふるちからにせむとなるべし。》

写真は8日(土)、谷町9丁目の妖しい空。
by konohana-bunko | 2009-08-11 21:18 | 読書雑感 | Comments(0)

このはな文庫 8月15日(土)はお休みです

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このはな文庫、8月15日(土)はお休みさせていただきます。
みなさまよいお盆休みをお過ごし下さいませ。



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by konohana-bunko | 2009-08-10 22:42 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

このはな文庫 次回営業は8月8日(土)です

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このはな文庫 usedbooks

・営業日 毎週土曜日 8月8日(土)やっています
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大阪市中央区淡路町2-5-8 船場ビルディング213号
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地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅 (11番出口) 本町駅 (3番出口)
地下鉄堺筋線 北浜駅 (6番出口) 堺筋本町駅 (17番出口)
いずれも徒歩8分ほど。駐車場はございません。お車でお越しの方は付近のコインパーキングをご利用下さいませ。
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・写真は加太漁港にて。同じ種類の漁具でも片付け後の姿はいろいろ、この箱主(?)さんは几帳面な方とお見受けした。
by konohana-bunko | 2009-08-07 19:38 | 古本屋さん開業記 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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