ココア

四歳の私はココアに食パンの耳を浸して食べるのが好きだった。その日もそれを食べて悦に入っていたのだが、途中で遊びの続きを始めてしまい、気付いた時にはココアは全部耳に吸収されていた。私は逆上し「ココア飲んだでしょ!」と母に喰ってかかった。あの時、母に叱られなかったのは何故なのだろう。
by konohana-bunko | 2011-10-29 11:19 | 空中底辺

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり