Nさんがピースしていた

老人ホームの退所手続きのあと、持ち帰った母の荷物の中に、写真がある。ホームの職員の人が撮ってくれたもの。左端に夫、真ん中に入所して間なしの母、右端にわたしの三人が手をつないで並んでいる。それを大きく引き伸ばして、ベッド脇の壁に貼ってあったのだった。この写真、面会に行くたびに目にしていたわけだが、今回自宅であらためて眺めているうち、われわれ三人の後方に、とても小さく、もうひとりの人が写り込んでいることにはじめて気付いた。
ケアマネージャーのNさんだった。
Nさんは笑いながらピースをしていた。

by konohana-bunko | 2018-03-16 22:21 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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