あふらくさん

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毎年初詣に行く橿原神宮には深田池という大きな池がある。数年前に岸辺や橋が整備されて、池の周りを散歩できるようになった。夏は菖蒲や睡蓮が咲き、冬は渡り鳥を間近に見ることができる。
1日(月)は天気もよかったのでお参りの帰りにその池に寄った。
今年もヒドリガモがたくさん来ている。
首が緑色のカモもいた。これは何ガモかわからない。
岸のデッキから池の中へ、お菓子なんかを投げると、カモたちは怖れる気配もなく近寄って来て、競うように食べる。こどもが喜んで、ぽいぽいお菓子を投げ込んで、親にたしなめられたりする。家からパンの耳を持って来る用意のいい人もいる。
池にいるのはカモばかりではない。ウやサギの仲間もいる。中でも目をひくのはコブハクチョウ。羽切りをしてここで飼っているらしく、年中いる。この日も池の真ん中あたりを、1羽ですいすいと泳いでいる。
池を横断する橋の上で、小さい女の子が、コブハクチョウに向って呼びかけている。
「あふらくさーーん」
「あふらくさあーーん」
どうして白鳥が「あふらくさん」なんだろう、としばらく考えてから、Aflacさんだと気付いた。
by konohana-bunko | 2007-01-03 22:26 | 日乗

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり