うた新聞令和元年12月号を読む

高橋慎哉 「十月二十二日他」五首より、好ましいなと思った二首を引用。

・元首どもうち並びては食らふとふ献立も読みたちまち忘る

・夜の果てへ女去りゆき残り香の金木犀、銀木犀、ああ、しやらくせえ

高橋慎哉さんが誰かにしゃべっている声を聞くのが好きだ。わたしは三代さかのぼっても西の人だから、東男の語りが楽しくて仕方がない。(ああいうのが、べらんめえ調っていうのかな)とにこにこしてしまう。

永澤嘉己 「宿場野田尻」五首より、頷いた一首。

・はや贄を留めていたる甲州の空なお碧くなお碧くあり

この下句、本当にいい!晩秋から初冬の、よく晴れた空の青さ、うつくしさ。甲州の山に囲まれた空だからこそ、よけいにそれが深く碧く感じられたに違いない。

# by konohana-bunko | 2019-12-09 23:30 | 読書雑感

うた新聞令和元年9月号を読む

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うた新聞9月号を読む。

長月作品集 渡辺恵子 「放心の体」5首より
・とくとくと小説の筋を語りつつときをり団扇に風を送り来
・鬼百合の花あかあかと反り返り夏野にしまし放心の体

一首目、語っているのは誰だろう。それとは書かれていないけれども、記憶の中の出来事のような気がする。若かった(幼かった)わたしを団扇であおぎながら語ってくれた父、母、あるいは祖母……。
そうではなく、親しい友達、文学好き同士かもしれない。団扇だから、よそいきじゃなく普段の暮らしの匂いがする。安心して話し合える間柄、そこにあった親密な空気が感じられていい。
二首目、下句が格好いい。暑さの中茫然と立ち尽くしているのだ。鬼百合とともにあるかなきかの熱風に吹かれているのだ。

巻頭評論 松平盟子 「晶子短歌への〈読み〉の深さ」
記事の中に引用されていた与謝野晶子のこの歌が好きだ。
・ふさがれて流れざる水わが胸に百年ばかりあるここちする
澄んでいても底の見えない水。百年と示された時間。こういう気持ち、確かに感じたことある。その気持ちを、こういう風に率直に、しみじみと嘆くように詠むこともできるんやなあ、と思った。

# by konohana-bunko | 2019-09-22 22:35 | 読書雑感

土曜日の桜、日曜日の桜

身近なところで花を見て歩く。公園で桜が咲いて、こどもが遊んでいたり、犬の散歩をしていたりするのを見ると穏やかな気持ちになる。
気分がいいのでそのまま公園で太極拳の練習をしていたら、母子がやって来た。母親がスマートフォンで、桜をバックに小さな娘の写真を撮ろうとしている。折角こどもさんのいい写真を撮ろうとしているのに、そのままの角度では背景に怪態な動きをしている知らない小母さんが写り込んでしまうなあ、申し訳ないなあ、と思いつつ演武を続けていたらいつの間にかいなくなっていた。
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# by konohana-bunko | 2019-04-07 20:20 | 日乗

夕暮れの梅

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高津宮の梅。
梅が咲く頃の、つめたい空気と日の光が好きだ。

# by konohana-bunko | 2019-02-09 21:46 | 日乗

最近映画を観ている

最近、家人のお相伴で映画を観ている。

空海(北大路欣也が空海で加藤剛が最澄。石橋蓮司の橘逸勢が気に入った)
オーケストラ!(チェロ弾きの人が好きだった)
Catch me if you can(すごく面白かった、家族愛の話だったんだ)

「バジュランギおじさんと、小さな迷子」観てみたいんだけれども映画館に行ける日があるかどうか。


# by konohana-bunko | 2019-01-26 23:09 | 日乗

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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