カテゴリ:日乗( 411 )

虫のゐどころ

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9年前、庭にバラの木を植えた。アンジェラという品種のつるバラである。大して手入れもしないのだが、頑健な苗だったのか環境が合ったのか、随分育ってジャングルのようになり、5月になると気前よく花をつける。現在、枝が伸びすぎてわが家の庭はいばらの道である。

薬を使わないので――別に無農薬に拘っているわけではない。大して効きもせぬ薬にお金をかけるのがもったいないのだ――いろいろな虫が発生する。花芽が出るとアブラムシが出る。揚げ物にまぶしたパン粉のようである。すると次には黒い虫が現れ、アブラムシを食べ始める。テントウムシの幼虫である。(写真はナミテントウの幼虫。)
花が終わる頃には緑色の尺取虫が大量に発生する。(何の幼虫かはまだ調べていない。)これは放っておくと木を丸坊主にしてしまうので手で取らざるを得ないのだが、よく見ると時々アシナガバチが来て運び去っている。芋虫団子を作ってこどもに食べさせているのかもしれない。
草取りついでに根元を掘ると、カブトムシの幼虫に似た白い芋虫が出てくる。コガネムシの幼虫である。これは指でつまんでライギョの水槽に落としてやる。ライギョのハチが一口で飲み込む。

一体、花が好きなんだか虫が好きなんだか。
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by konohana-bunko | 2005-05-13 16:39 | 日乗 | Comments(0)

外出二件

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24日(日)は大阪市立美術館へ。「A Walk Through the Peony Garden~特別展 大唐王朝 女性の美」を見に。絵に描いたような春の晴天で、天王寺公園は花盛り。
[写真上/天王寺公園の花壇の銅像。鹿がかわいい。写真下/職場の中庭で咲いていた牡丹=Peony。花の王。]
外で写真を少しだけ撮って、早速展示を見る。京都国立博物館蔵の女子俑が来ている。(「プードルのような犬を抱いた、太った唐美人の像」と言えばわかるだろうか。)椅子に腰掛け、化粧をする仕草の女子俑もある。(唐三彩のスカートが色鮮やか。)また、孔雀の帽子を被り、颯爽と馬に跨った男装の麗人の俑もある。(小さめだが均整がとれている。)思ったより展示数が少なかったが、テーマはとてもわかりやすかった。
29日(金・祝)は近所のユニクロへ。いささか太ったので新しいジーンズを買いに行く。車で10分ほどの道程を自転車でゆるゆると走る。そして、道に迷う。なんでやねん!お蔭で耳成山をほぼ一周する羽目に。これはしっかり運動せえという神様のお告げか。自転車で汗をかき、試着室でまた汗をかき、無事、リラックスストレート一本を入手。長袖のTシャツも欲しかったが、そんなものはとっくに売り切れであった。
by konohana-bunko | 2005-04-30 15:46 | 日乗 | Comments(0)

外出二件

14日(木)、母校(小学校)を訪ねる。26年ぶり。駅からバスに乗ってかつて住んでいた家へと向かう。阪急バスに乗るのもひょっとして26年ぶりか。車窓からの見覚えのある景色に号泣しそうになる。バスを降りると、団地の建物はそのままあるが、建て増しされたり、空き地が駐車場になっていたり、やはり様変わりしている。
旧宅から小学校への通学路を忠実にたどってみる。こんなに狭い道だったっけ。(堀江敏幸が読売新聞に書いていたエッセイと同じだ。)何より、樹が大きくなっている。残りの桜が、静かに迎えてくれているようだった。
学校は予想通り、校門に鍵がかかり、警備員が常駐していた。
学校からバス停へ戻る際、公設市場のあった場所へ立ち寄る。銭湯も市場もなくなっていた…が、石川書店が生き残っていた!(3/5の記事参照。)向かって左側にたばこのカウンター、真ん中が出入り口、右側にマンガと週刊誌の台、という店構えもそのまま。中へ入ると五十代はじめくらいのご夫婦が店番をしておられた。(石川のおっちゃんの息子さんかな?)と思ったがさすがに面影まではわからない。品揃えは随分簡素になって、開いた棚に文具やおもちゃが並んでいた。それでも、そこは石川書店だった。うれしかった。幸田文の『雀の手帖』(新潮文庫)を買って帰った。

15日(金)、歴史公開講座で元興寺へ行く。元興寺の手前にある「ふとんの資料館」が火事で焼けてしまっていて驚く。15日の未明から明け方まで燃えていた由。
歴史講座の講師は辻村泰善師。飾らない口調で、仏教伝来から元興寺の歴史、信仰のありようの変遷をわかりやすく語って下さる。今回は歴史講座ということで仏の教えの方の話は少なかった。いつか機会があったら、辻村師の法話も拝聴してみたい。

写真は小学校の中庭。うさぎとチャボが放し飼いにされていた。図工の先生と協力して作った池も残っていた。わたしが遊んでいた頃よりも、静かで美しい場所になっていた。天空の城の庭のようだ、と、思った。
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by konohana-bunko | 2005-04-17 20:16 | 日乗 | Comments(0)

温泉二件

2日(土)は合宿歌会で榊原温泉へ。曇りでやや寒い。吟行ということで宿の周囲を少し歩く。歩いたところで携帯電話で呼ばれる。「折角ですから車で風力発電の風車を見に行きましょう」ということに。車2台に分乗して青山高原へ。風車がたくさん回っている。写真や映像で見たことはあるが実物を見るのは初めて。オランダ製で羽根の直径は50mとのこと。音はあまりしない。ほほう…と見上げてはひたすら感心。感心はするが肝心な歌ができない。歌ができない上に風が冷たい。(風がなかったら風車が回らんやないか!)宿に戻って詠草提出。ここで日帰りのわたしはタイムアップ。温泉へは入らず詠草集をいただいて帰る。泊まりのみなさんは寝ないで歌を詠みまくられた由。
4日(月)は夫と息子2号と天川村へ。アマゴ釣り+洞川温泉というゴージャスな企画。ところが天川に着くと何と雪。3cmほど積もっている上に小雪が舞っている。夫が何ヶ所か竿を出して魚影は見えたものの釣れず。残念。丹生川上神社下社と天河弁財天にお参りする。どちらもとてもきれいな神社だった。寒いので車の中でおにぎりを食べて、天の川温泉に入って帰宅。名物「名水とうふ」も買えてよかったよかった。
写真は天川村にて。
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by konohana-bunko | 2005-04-04 21:29 | 日乗 | Comments(0)

白いご飯をおなかいっぱい食べるように

今日ついに押入れの整理に取り掛かる。もう5年も6年も放置していたので開けて中を見るのもこわかったのだがついに着手できた。埃だらけになりながら布団を全部外へ出す。息子1号のベビー布団まで出て来る。押入れがタイムカプセルになっとるやないか。空になったら掃除機を掛ける。結露がないため思ったほどの惨状ではなくまずは一安心。息子2号が押入れの中に入って雑巾掛けをしてくれる。押入れの中に入れるのが楽しいらしい。こちらもとても助かる。要らない布団を紐でくくってベランダに積む。整理が終わったら布団の量が半分になった。これで「崩れて来る布団を襖で支える」という芸当をしなくて済む。うれしい!さて、次の粗大ゴミはいつだったか確かめると…4月20日!くー。当分ベランダが布団だらけや…。
押入れの中で猫が吐いて汚していたタオルケットなどを洗濯する。普段の洗濯も次々と。天気がいいので昨日干したものもみんな乾いていい気持ち。洗濯が一段落したので郵便局とスーパーへ。窓口の12人待ちをクリアし、夫の必須アイテム「ルナのバニラヨーグルト」をゲットして家に戻る途中、公園で砂場に這いつくばって泥遊びをしている息子2号を目撃。(警報発令!)帰って来たところをお迎えして有無を言わせず風呂に入れる。再び、洗濯。
晩御飯はカレーを作った。何か今日は元気に動けてよかったなあ。今日は4月1日、新しい年度の始まる日。ここから1年、今日みたいに元気に、炊きたての白いご飯をおなかいっぱい食べるように過ごせたら、うれしいな。

買い物の途中で見つけた、菫。コンクリートの溝の小さな隙間で、こんなに元気。
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by konohana-bunko | 2005-04-01 22:17 | 日乗 | Comments(2)

オオセンチコガネ

虫の話。
この春、生まれて初めて出会った虫がいる。場所は奈良公園。東大寺二月堂へと登って行く途中、溝の中で仰向けになってじたばたしている体長約2㎝の甲虫を発見した。知らない虫なので手で掴むのはやめて(以前ゴミムシの仲間を素手で掴んでそれはそれはひどい目にあったことがある)棒で救出し、背中を上にして、驚いた。見事な光沢、がっちりとした体つき、全身瑠璃色の非常にうつくしい虫だったのだ。(写真参照。但、実物は写真の10倍はきれいだった。)
自宅に帰ってネットで調べると、どうやらこれが「鹿のフンを食べるフンコロガシ」らしい。こいつは春から縁起がいい、かも。
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by konohana-bunko | 2005-03-30 15:41 | 日乗 | Comments(0)

外出二件

27日(日)は「日月」の歌会に出席。場所は天満橋のドーンセンター。多目的ホールは八角形の部屋。「スリッパに履き替えて下さい」との貼り紙に驚く。壁半分にカーテンがかかっているのでめくってみたら窓ではなくて鏡が出てきて再び驚く。ダンスのレッスンもできる部屋らしい。
久し振りの歌会だったせいか、最初はなかなか気持ちが入らなくて困ったが、参加者のみなさんの読みを聞いているうちにだんだん頭が動きだした。歌会はやっぱり、いい刺激になる。
29日(火)はYちゃんと奈良公園へ。鹿に鹿せんべいをやり、東大寺二月堂から大仏殿、東向商店街を経て一言観音、興福寺国宝館へと回る。久し振りに阿修羅像を見た。雄鹿の頭から去年の角の残り(壜の栓に似ている)が外れて、新しい角が茸のように顔を出し始めている。
by konohana-bunko | 2005-03-29 22:22 | 日乗 | Comments(0)

うれしいこと

桜のつぼみがどんどん膨らんでいること。自転車に乗っていると、時々沈丁花の匂いがすること。庭に百合の芽が二つ出たこと。蕪の浅漬けがうまく出来たこと。息子1号が、お昼にラーメンを作ってくれたこと。このblogに、初めてお客さんが来て下さったこと。コメントを書いて下さったこと。gogejavalさん、ありがとうございます。
新しいデジカメをもらったのも、うれしいことのひとつ。接写ができるのがありがたい。これは庭で咲いているニオイスミレ。この花は、8年ほど前、通りがかりの民家で花の手入れをしていたお爺さんが株分けして下さったもの。うまく根付いて、毎年機嫌よく咲いてくれるのが、うれしい。今でも時々、その家の前を通る。お嫁さん(娘さん?)と思しき初老の女性が、花に水をやったり、箒を使ったりしている。でも、お爺さんはもういない。5年ほど前に、亡くなってしまわれた。
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by konohana-bunko | 2005-03-26 14:39 | 日乗 | Comments(2)

坂の上の雲(途上)

3月に入ってから司馬遼太郎の『坂の上の雲』を読み始める。え?今頃?いや本当に今頃で申し訳ない。しかし今頃でも何時頃でも司馬遼太郎はいい。(うちの母や古い友達のYちゃんは「司馬遼太郎はあんまり好きやない」と言う。理由は「うっとりしないから」。そう言われてみればそうかもしれない。あんまり色気ないしね。)
わたしは司馬遼太郎が好漢(この本で言えば秋山好古)について筆を尽くしているのを読むのが好きだ。こちらまでこころがほこほこしてくる。また時に、大真面目に描かれた馬鹿馬鹿しい場面に噴き出すこともある。例えば秋山の淳さんが帰省して池で泳ぐところとか、薩摩に潜伏中の坂本竜馬が碁を打っているところを見物される話とか、土方歳三の俳句を沖田総司がからかうところとか。(『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『燃えよ剣』参照。)
『坂の上の雲』、1・2巻は古本で買ったのだがその後いい出会いがなかったので新刊を買い足している。新刊は新装版ということで表紙が風間完の絵。風間完も好きだから、これはこれでよかったかも。
それにしても最近の文庫の活字っていやに丸っこくて子供っぽく見えへんか?と思いつつ、実は大き目のフォントが目にありがたい不惑間近のこのはな文庫でありました。
by konohana-bunko | 2005-03-21 21:28 | 日乗 | Comments(0)

うるさい日本の私

本を読みながら音楽を聴くことができない。音楽がかかっていると耳を傾けてしまうので活字がつるつると目を滑って意味が取れないのだ。歌詞がある歌は特にいけない。何と言っているのか一生懸命聴いてしまう。すると眼前の活字がただの入り組んだ模様に見える。両方いっぺんに処理できへんのかいな情けない。(こういう人に自動車を運転させてはいけないと思う。危ない。絶対に事故る。免許持ってないからしないけど。)
困るのは本屋さんに行った時である。ほとんどの店で有線放送がかかっている。それも天井が高い店舗で、ほどほどの音量ならまだ耐えられる。ところが近所の大きな新刊書店はCDショップも併設しているので大音量である。立ち読みしても頭に入らないこと夥しい。みんなようこんな喧しいところで本が読めんなァと思う。Bookoffも結構うるさい。BGMは他所と変わらないがお店の人のマイク放送と清水さんのアナウンスが耳につく。そないにやいやい、言いなはんな。

こどもの頃近所の商店街にあった石川書店は有線もかけていなかった。レジの奥の小さいラジオからAM放送が流れていた。それはあくまで石川のおっちゃんの無聊を慰めるためだけの音であり、お客さんの邪魔にならない程度の音量だった。三十年前の話である。今でも、昔ながらの古本屋さんに立ち寄った時、お店の奥でラジオが聴こえるととてもなつかしい気持ちになる。

例外をひとつだけ。Village/Vanguardはうるさくても好きだ。
何故かと言うとわたしはつい最近までここが本屋だと知らなかったからだ。
by konohana-bunko | 2005-03-05 14:50 | 日乗 | Comments(0)

何もないところを空といふのならわたしは洗ふ虹が顕つまで


by このはな文庫 十谷あとり
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