『ありふれた空』抄
2005年 03月 04日
摑むのはたやすかれどもぽろぽろと転がりやすき雛あられかな
うみやまの濃きも淡きもひすいなる讃岐の国はわが父の国
リサイクルは煩雑である父を踏み母を十字にくくらねばならぬ
稲の葉のしらしら揺れてその揺れの収まりしのち風わずか吹く
さびしさの匂いがこもらないように髪はいつでも短めに切る
病葉の二つ流れに過ぎ行きてひとつ鯏となりて戻れり
やさしさに似た父の怯惰を思うとき斜めに破れるベルマーク2点
夜干した一枚のシャツ アイロンを掛けても月の匂いがとれず
死ぬ時も生まれる時もひとりだと思えば何とありふれた空

